高卒2年目、今年の主役は巨人・中山だ!ビッグボスとの練習試合でマルチ安打
巨人・中山礼都
巨人の成長株、中山 礼都内野手(中京大中京出身)が、また株を上げた。今季初の対外試合となった日本ハムとの練習試合が15日、キャンプ地の沖縄・那覇で行われ、3打数2安打をマークして、開幕1軍を猛アピールした。
「8番遊撃手」でスタメン出場すると、第1打席こそ二ゴロに終わったが、第2打席で四球を選ぶと、第3打席で外角球をうまく流して左翼線への二塁打を放った。さらに9回の最終打席では、無死一、二塁から中越えの2点適時二塁打を放って存在感を示した。宮崎キャンプでの紅白戦(11日)では3安打の猛打賞。中前、左前、右前と3方向への安打をマークしていたが、この日は、2安打ともに長打と違ったアピールにもなった。
巨人原監督は紅白戦後には、驚きがあったとコメントしていたが、この日は評価に厚みが増していると表現した。高卒2年目の今年20歳になる若手が、一気に開幕1軍への切符に近づこうとしている。
コロナ禍で犠牲になった年代だ。中京大中京の遊撃手として、2019年秋の明治神宮大会で優勝した。明徳義塾(高知)、天理(奈良)、健大高崎(群馬)を破っての頂点。決勝では自らも適時打を含むマルチ安打で優勝に貢献していた。「秋春連覇」を狙って20年のセンバツに臨もうとしていたが、コロナ禍で開催中止となり、夏も中止となってしまった。甲子園交流試合こそあったが、不完全燃焼に終わっていた。
同じ思いをした元チームメート中日・高橋 宏斗投手(中京大中京出身)が、2年目の今キャンプで11日の紅白戦で最速152キロの直球を主体に2回を完全に抑え、三振も2つ奪う好投を見せていた。中山も同じ11日の紅白戦で3安打の猛打賞。シンクロするように、2人が開幕1軍へまい進している。
巨人のキャンプでは若手のアピール合戦が本格化し、今が一番の勝負どころ。昨年は、ヤクルト・奥川 恭伸投手(星稜出身)、オリックス・宮城 大弥投手(興南出身)ら「高卒2年目」が活躍した。今年の主役候補に、中山が名乗りを上げた。
(記事:浦田 由紀夫)