【日本ハム】過去3年、高卒1年目デビューを果たした3人の飛躍に期待
高校時代の吉田輝星(金足農)
日本ハムは2021年のドラフト会議で達 孝太投手(天理出身)を1位で獲得した。その他にも有薗 直輝内野手(千葉学芸出身・2位)、阪口 楽内野手(岐阜第一出身・4位)、畔柳 亨丞投手(中京大中京出身・5位)、松浦 慶斗投手(大阪桐蔭出身・7位)と支配下指名9人中5人が高卒の選手だった。
日本ハムは大谷 翔平投手(花巻東出身・2012年1位)やダルビッシュ 有投手(東北出身・2004年1巡目)といった高卒の選手が、1年目から1軍で結果を残した。彼らふたりと同じドラフト1位の投手でもある達はもちろん、その他の高卒ルーキーたちも1年目から1軍での出番を勝ち取りたいことだろう。
さて近年の日本ハムにおける高卒ルーキーたちは、1年目から1軍で出場機会を得ているのだろうか。2018年からの3年を振り返ってみたい。
2018年から2020年までの3年間で、日本ハムは8人の高卒選手を支配下で指名した。そのなかで1年目から1軍で起用されたのは吉田 輝星投手(金足農出身・2018年1位)と万波 中正外野手(横浜高出身・2018年4位)、そして細川 凌平内野手(智辯和歌山出身・2020年4位)の3人だ。
背番号「18」を与えられた吉田は交流戦で1軍デビュー。5回1失点の好投でプロ初登板初勝利をマークした。しかし、その後は3試合に登板するも打ち込まれ3連敗。ルーキーイヤーは4試合の登板で1勝3敗、防御率12.27の内容だった。
一方の万波は8月半ばに1軍に昇格する。即日、「9番・左翼」でスタメン出場するも2打席連続空振り三振を含む3打数ノーヒットと快音は響かなかった。結局、1年目は2試合の出場でプロ初安打を放つことはできなかった。
細川は万波を上回る9試合に出場。そのうち6試合はスタメンでの起用だった。デビュー戦で初安打を放つと翌日の試合ではマルチ安打を記録するなど、1年目から5安打を放っている。内野守備の要である遊撃手ながらいきなり結果を残した。
一方で吉田と万波の同期にあたり4年目の今年は主軸候補にもなっている野村 佑希内野手(花咲徳栄出身・2018年2位)は、1年目に1軍での出場機会はなかった。
新庄剛志監督は、「全選手1度は1軍に呼び出場機会を与える」といった趣旨のコメントを出した。達をはじめとしたルーキーたち全員が1軍デビューとなるのだろうか。
【高卒ドラフト指名選手の1年目成績】
※育成指名は1年目に支配下登録された選手のみ
<2018年ドラフト>
吉田 輝星投手(金足農出身・2018年1位)
4試合(11回) 1勝3敗 防御率12.27
野村 佑希内野手(花咲徳栄出身・2018年2位)
1軍出場なし
万波 中正外野手(横浜高出身・2018年4位)
2試合 打率.000(4打数0安打) 0本塁打
田宮 裕涼捕手(成田高出身・2018年6位)
1軍出場なし
<2019年ドラフト>
上野 響平内野手(京都国際出身・2019年3位)
1軍出場なし
<2020年ドラフト>
細川 凌平内野手(智辯和歌山出身・2020年4位)
9試合 打率.200(25打数5安打) 0本塁打
根本 悠楓投手(苫小牧中央出身・2020年5位)
1軍出場なし
(取材=勝田 聡)