昨シーズンはヤクルト・奥川 恭伸投手(星稜出身)やオリックス・宮城 大弥投手(興南出身)といった高卒2年目の選手がチームに大きく貢献し、日本シリーズ進出の原動力のひとつとなった。その若武者ふたりが1年目から主戦力として活躍していたかというとそんなことはない。

 奥川は1年目に1軍では1試合のみの登板にとどまり、3回途中5失点でノックアウトされている。宮城は初勝利を挙げているが3試合の登板で1勝1敗、防御率3.94と戦力というわけではなかった。

 2年目で結果を出した2人でも1年目は大きな成果を残していないことがわかる。そこで各球団の高卒ルーキーは1年目から1軍で出場機会を得ているのかを調べてみた。過去3年のドラフトで指名された高卒選手の1年目の1軍成績を振り返ってみたい。

 ヤクルトは2018年から2020年までの3年間で、高卒の選手を支配下で8人指名している。そのうち1年目から1軍での出場機会を得たのは5人だった。濱田 太貴外野手(明豊出身・2018年4位)、奥川 恭伸投手(星稜出身・2019年1位)、長岡 秀樹内野手(八千代松陰出身・2019年5位)、武岡 龍世内野手(八戸学院光星出身・2019年6位)、内山 壮真捕手(星稜出身・2020年3位)である。

 1年目に1軍未出場の3人はいずれも投手であり、野手は全員が1軍での出場機会を得ていたことになる。そのなかで長岡と武岡の2人は初安打も記録した。しかし出場試合数は長岡が6試合で武岡も5試合にとどまっている。内山も6試合に出場したが、安打は生まれなかった。やはり高卒1年目から多くの出番を勝ち取ることは容易ではない。

 投手では奥川が1試合に登板しただけ。その奥川も冒頭で触れたとおり、1試合に登板したのみで打ち込まれた。戦力として結果を残すことができたわけではない。

 期間外ではあるが村上 宗隆内野手(九州学院出身・2017年1位)は1年目から1軍で出場し初打席初本塁打の離れ業をやってのけた。それでも1年目に放った安打はこの1本だけ。高卒1年目から1軍で起用され、なおかつ結果を残すのが至難の業ということがよくわかる。

 今年は小森 航大郎内野手(宇部工・2021年4位)と竹山 日向投手(享栄・2021年5位)のふたりの高校生がルーキーとしてチームに加わった。はたして彼らは1軍の舞台に立つことができるのだろうか。

【高卒ドラフト指名選手の1年目成績】
※育成指名は1年目に支配下登録された選手のみ

<2018年ドラフト>
市川 悠太投手(明徳義塾出身・2018年3位)
1軍出場なし

濱田 太貴外野手(明豊出身・2018年4位)
2試合 打率.000(5打数0安打) 0本塁打

鈴木 裕太投手(日本文理出身・2018年6位)
1軍出場なし

<2019年ドラフト>
奥川 恭伸投手(星稜出身・2019年1位)
1試合(2回) 0勝1敗 防御率22.50

長岡 秀樹内野手(八千代松陰出身・2019年5位)
6試合 打率.083(12打数1安打) 0本塁打

武岡 龍世内野手(八戸学院光星出身・2019年6位)
5試合 打率.333(9打数3安打) 0本塁打

<2020年ドラフト>
内山 壮真捕手(星稜出身・2020年3位)
6試合 打率.000(5打数0安打) 0本塁打

嘉手 苅浩太投手(日本航空石川出身・2020年6位)
1軍出場なし

(記事:勝田 聡)