昨年のドラフト会議でヤクルトは1位で最速152キロの大型左腕・山下 輝投手(木更津総合ー法政大)を獲得した。2020年のドラフト1位では右腕の木澤 尚文投手(慶應義塾ー慶応義塾大)を獲得しており、2年連続で大卒の投手を1位で迎え入れる形となった。

 ヤクルトがドラフト1位(自由枠、希望枠含む)で獲得した大卒の投手たちは、これまでどのような成績を残してきたのだろうか。1989(平成元)年以降で振り返ってみたい。

 現役では石川 雅規投手(秋田商ー青山学院大・2001年自由枠)、原 樹理投手(東洋大姫路ー東洋大・2015年1位)、清水 昇投手(帝京ー國學院大・2018年1位)、そして木澤の4人が現在もチームに在籍している。

 石川はチーム最年長となり、これまで通算177勝。大目標である200勝まであと23勝に迫った。41歳となった昨シーズンも開幕1軍こそ逃すも4勝を挙げ、防御率3.07とまずまずの数字を残している。日本シリーズでも白星をマークしたほど。42歳で迎える今シーズンもまだまだ戦力だ。

 原はここまで目立った成績を残すことができていない。しかし昨年は後半戦で先発ローテーションに入るとクライマックスシリーズ(CS)、日本シリーズでも先発を任された。今年は年間を通じて働くことが求められる。清水はルーキーイヤーこそ苦しんだが、中継ぎに転向した2020年に最優秀中継ぎのタイトルを獲得。昨年も8回の男としてチームを支えNPB記録となる50ホールドをマークし2年連続で最優秀中継ぎに輝いている。昨年が1年目だった木澤は1軍での登板はなかった。

 杉浦 稔大投手(帯広大谷ー國學院大・2013年1位)は2017年シーズン途中にトレードで日本ハムへ移籍。昨年は守護神となり28セーブを挙げている。

 すでに現役を引退した選手を見ると、岡林洋一投手(高知商ー専修大・1990年1位)、松岡 健一投手(東海大二ー九州東海大・2004年自由枠)が実績を残した。岡林はルーキーイヤーの1991年に12勝を挙げると翌年も15勝をマーク。西武と争った日本シリーズでは第1戦、第4戦、第7戦でいずれも完投し1勝2敗だったことは、いまだに語り草となっているほど。松岡は中継ぎとして活躍。通算127ホールドはヤクルトの球団記録となっている。

 川島 亮投手(千葉経大附ー八戸大・2003年自由枠)は1年目に10勝を挙げ新人王に輝き、2年目も9勝したが、以降は故障や不振もあり低迷。2012年に楽天へと移籍している。平本 学投手(大阪産大附ー立命館大・2000年1位)、高市 俊投手(帝京ー青山学院大・2006年希望枠)、加藤 幹典投手(川和ー慶応義塾大・2007年希望枠)は、いずれも1軍で結果を残すことができなかった。

 ヤクルトが獲得した大卒ドラフト1位の投手を見ると、ここまでは両極端な結果に終わっている。山下は石川らに続くことができるだろうか。注目が集まる。

<ヤクルト大卒ドラフト1位の投手の通算成績>
※逆指名、自由枠、希望入団枠含む
※1989(平元)年以降

岡林 洋一(高知商ー専修大・1990年1位)※すでに現役を引退
175試合(766回) 53勝39敗12S 防御率3.51

平本 学(大阪産大附ー立命館大・2000年1位)※すでに現役を引退
12試合(9.2回) 0勝2敗 防御率9.31

石川 雅規(秋田商ー青山学院大・2001年自由枠)
504試合(2953回) 177勝176敗3H 防御率3.86

川島 亮(千葉経大附ー八戸大・2003年自由枠)※すでに現役を引退
105試合(587.2回) 38勝35敗1H 防御率3.66

松岡 健一(東海大二ー九州東海大・2004年自由枠)※すでに現役を引退
491試合(598.1回) 32勝25敗4S 127H 防御率3.78

高市 俊(帝京ー青山学院大・2006年希望枠)※すでに現役を引退
15試合(32.1回) 0勝2敗 防御率8.35

加藤 幹典(川和ー慶応義塾大・2007年希望枠)※すでに現役を引退
23試合(46.1回) 1勝3敗 防御率9.13

杉浦 稔大帯広大谷ー國學院大・2013年1位)※現在は日本ハム
123試合(323.1回) 22勝20敗29S 1H 防御率3.87

原 樹理東洋大姫路ー東洋大・2015年1位)
95試合(447.1回) 19勝36敗2H 防御率4.02

清水 昇帝京ー國學院大・2018年1位)
135試合(147回) 3勝13敗1S 80H 防御率3.67

木澤 尚文慶應義塾ー慶応大→2020年1位)
一軍登板なし

山下 輝木更津総合ー法政大→2021年1位)

(記事:勝田 聡)