News

松坂を追い続けたソフトバンク和田、来季は「アンカー」として松坂を背負って走り抜ける

2021.12.29

松坂を追い続けたソフトバンク和田、来季は「アンカー」として松坂を背負って走り抜ける | 高校野球ドットコム
ソフトバンク和田毅、21年限りで引退した松坂大輔氏

 2021年が終わり、ついに1人だけになった。

 ソフトバンク和田 毅投手(浜田高出身)は来季、プロ入りして20年目を迎える。誕生日の2月21日がくれば、41歳になる。気づけば、同年代が誰一人としていなくなった。「松坂世代」の代表、西武の松坂 大輔投手(横浜高出身)が21年シーズン限りで引退。和田だけが「松坂世代」で22年シーズンを現役で迎えることになる。

 「松坂がいたから、ここまで頑張れた」。そういう和田の気持ちを知ってか知らずか、松坂は引退会見で「僕の分も投げてほしい」と口にした。和田は言われなくても分かっている。

 「バトンは重たいですが、松坂世代の思いが詰まっていると思う」

 高校時代、和田にとって松坂は「憧れ」だった。甲子園では写真撮影を「お願い」したこともあった。98年甲子園春夏連覇の「怪物」の存在は、和田の「目標」でもあり「励み」だった。早稲田大に進んでプロ入りしたのも、松坂の存在なくては実現しなかったかもしれない。

 ダイエー(現ソフトバンク)と西武の先発として競い合った。リーグ戦での対戦はあったが、大舞台で対戦したことがある。2004年のプレーオフ第2ステージ第2戦でともに先発した。結果は和田の完敗だった。チームもプレーオフで敗れた。悔しさしか残らなかった。

 ルーキーだった03年は日本一に輝いた。3勝3敗で迎えた日本シリーズ第7戦で完投勝利。胴上げ投手にもなった。そのプライドは引き裂かれた。松坂は越えられない壁でもあったが、だからこそ、その後の活躍につながったともいえる。

 和田は松坂のラスト登板を脳裏に焼き付けて、来季マウンドに上る。「託されたものに恥じない姿でいられるように、燃え尽きるまで頑張りたいと思う」。松坂世代のプロ野球選手が走り受け継がれてきたバトン。アンカー和田はそれをしっかりと握りしめ、松坂を始め多くの選手の思いを追い風に来季のシーズンを駆け抜ける。

(記事:浦田 由紀夫)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.18

【神奈川】保土ヶ谷球場では慶應義塾、横浜が登場!東海大相模は桐蔭学園と対戦!<春季県大会4回戦組み合わせ>

2024.04.18

強豪校を次々抑えて一躍プロ注目の存在に! 永見光太郎(東京)の将来性を分析する<高校野球ドットコム注目選手ファイル・ コム注>

2024.04.18

首都二部・明星大に帝京のリードオフマン、東海大菅生技巧派左腕などが入部!注目は184センチ102キロの大型スラッガー!

2024.04.18

【春季埼玉県大会】ニュースタイルに挑戦中の好投手・中村謙吾擁する熊谷商がコールド発進!

2024.04.18

【岡山】センバツ出場の創志学園は2回戦から登場! 2回戦で昨年夏の決勝戦と同じカードが実現の可能性も!<春季県大会地区予選組み合わせ>

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.15

四国IL・愛媛の羽野紀希が157キロを記録! 昨年は指名漏れを味わった右腕が急成長!

2024.04.17

仙台育英に”強気の”完投勝利したサウスポーに強力ライバル現る! 「心の緩みがあった」秋の悔しさでチーム内競争激化!【野球部訪問・東陵編②】

2024.04.15

【春季和歌山大会】日高が桐蔭に7回コールド勝ち!敗れた桐蔭にも期待の2年生右腕が現る

2024.04.16

【群馬】前橋が0封勝利、東農大二はコールド発進<春季大会>

2024.04.09

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード