中日期待「石垣、石岡、伊藤」の来季飛躍なるか
石垣 雅海(中日)
二軍では来シーズン以降の戦力を期待されている若手有望株、故障からの復帰を目指すリハビリ段階の主力、そしてベテランと様々な選手がしのぎを削っている。
そのなかで今シーズンは誰が多くのチャンスを与えられてきたのだろうか。各球団の打席数上位5人を振り返ってみたい。
中日の二軍は48勝50敗の成績でリーグ3位(全5チーム)に終わった。一軍でも打撃面が課題として取り上げられていたが、二軍もチーム打率は4位、得点は3位タイと同様に苦戦している。
二軍でもっとも打席を与えられたのが石垣 雅海(280打席)だった。2016年ドラフト3位で指名を受け酒田南から中日へ入団した5年目の大砲候補。2018年にはフレッシュオールスターゲームでMVPを獲得し、早くから期待を受けていたがここまで一軍での実績はほとんどない。
昨シーズンは25試合に出場しプロ初本塁打を記録するも打率は1割台に低迷。今シーズンも一軍ではわずか9試合にとどまった。しかし二軍では打席を与えられただけでなく、自己最多となる9本塁打と開花の兆しが見えてきている。一塁(27試合)、二塁(32試合)、三塁(39試合)、遊撃(1試合)と内野すべての守備にもついた。一軍の壁は厚いが、内野のどこでも勝負できるよう準備を進めている。
石垣に次いで打席機会が多かったのは石岡 諒太(266打席)だった。開幕当初は育成契約だった石岡だがチーム3位の88試合に出場。打率.285(249-71)と結果を残し、8月には支配下復帰を果たした。10月には4年ぶりに一軍昇格も果たしプロ初安打をマークした。30歳となる来シーズンは勝負の年となりそうだ。
3位以下は、伊藤 康祐(237打席)、三好 大倫(236打席)、土田 龍空(231打席)とほぼ同じ打席数だった。なかでも伊藤は打率.278(187-52)の打撃成績以上に出塁が目立った。
チームトップの40四球を選び、出塁率.399と高水準で5打席以上に立っている打者の中では出塁率もチームトップ。また、一軍でもキャリアハイとなる25試合に出場している。しかし21打席でわずか1安打、0四球と結果を残すことができなかった。
今年のドラフト会議では右打ちの外野手を3人も支配下で指名しておりポジション争いは激しいが、来シーズンは一軍定着を目指す。
<中日二軍・打席数上位5人>
石垣 雅海(280打席)
打率.226(252-57) 9本塁打 31打点
石岡 諒太(266打席)
打率.285(249-71) 5本塁打 29打点
伊藤 康祐(237打席)
打率.278(187-52) 1本塁打 26打点
三好 大倫(236打席)
打率.208(216-45) 3本塁打 16打点
土田 龍空(231打席)
打率.240(204-49) 1本塁打 22打点