ヤクルトが「甲子園投手」リレーで一気に日本シリーズへ
東洋大姫路時代の原樹理
ヤクルトが日本シリーズ進出へ王手をかけた。クライマックスシリーズ(CS)・ファイナルステージで、巨人に連勝し、対戦成績を3勝0敗とした。前回優勝した15年に次ぐ日本シリーズ進出にあと1勝とした。
ヤクルトの先発マウンドに上がるのは原 樹理投手(東洋大姫路出身)。東洋大から2015年ドラフト1位で入団した6年目右腕だ。3年目の18年には6勝を挙げたが、今季は9試合登板で3勝に終わった。しかし今季の対巨人となると、10月の2試合に登板して1勝0敗、防御率1.59。優勝争いの真っ只中で登板して、結果を残した。高津監督の投手起用にはうなずける。
CS・ファイナルステージ初戦では奥川がスーパー投球を見せ、100球以内の完封「マダックス」を達成した。第2戦は高橋 奎二投手(龍谷大平安出身)が先発6回を無失点。救援陣に最高の形でバトンタッチし、巨人からの「2試合連続0封」に貢献した。
高橋は今季巨人に一番相性が悪かった。3試合に登板し0勝1敗、防御率は球団別でワーストの4.24。坂本、中島に一発を浴び、丸には2発を浴びていたが、見事にリベンジしてみせた。坂本には1安打は許したが、丸は3打数無安打、スタメン出場した中島も2打数無安打。結局6回で許した安打は2本だけ。相性の悪さをしっかり克服した。
先発投手のタスキは、星稜時代、19年夏甲子園で準優勝した奥川から、龍谷大平安時代に14年センバツで優勝した左腕・高橋を経て、最高の結果で原へ渡される。原は3年夏に甲子園でチーム8強に終わったが、自身は防御率1点台で存在感を見せた。甲子園で活躍した投手の先発リレーは、原が「最終ランナー」となれるのか。巨人打線を眠らせた2人の汗を無駄にするわけにはいかない。