2021年のペナントレースは、セ・リーグがヤクルト、パ・リーグはオリックスが優勝を飾った。ヤクルトは奥川 恭伸投手(星稜出身)、オリックスは宮城 大弥投手(興南出身)と高卒2年目の投手が飛躍。チームに欠かせない存在となった。その他にもロッテ・佐々木 朗希大船渡出身)や阪神・及川 雅貴投手(横浜高出身)ら、同じく高卒2年目の投手がクライマックスシリーズに進出したチームの戦力となった。

 彼らのように生え抜きの高卒投手が早い段階で計算できるようになると、チームにとってはこの上なく大きい。国内FA権の取得までの期間が大学生や社会人出身の選手と比べ1年長いからだ。

 さて、各球団の生え抜き高卒投手は、今シーズンどれだけの勝ち星を挙げているのかを振り返ってみたい。

 2年連続でセ・リーグ2位に終わった阪神は青柳 晃洋投手(川崎工科出身)が13勝で最多勝のタイトルを獲り、その他にはルーキーの伊藤 将司投手(横浜高出身)が10勝、秋山 拓巳投手(西条出身)が10勝と、ふたりが2桁勝利に到達した。秋山は2009年ドラフト4位で指名を受け、西条から阪神に入団した生え抜きの右腕。132.2回と規定投球回には惜しくも届かなかったが、2年連続3度目の2桁勝利到達となった。ただ、これまでに規定投球回に到達したのは2017年の1度だけしかない。来シーズンは勝ち星だけでなく、投球回数を増やしていくことも求められる。

 その次に、勝ち星を多く挙げた生え抜きの高卒投手は3勝の藤浪 晋太郎投手(大阪桐蔭)だった。藤浪は先発、中継ぎの両役割で起用され21試合に登板。先発で2勝、中継ぎで1勝をマークした。昨年の1勝から上積みはあったものの、2013年から2015年に3年連続で2桁勝利を挙げたことを考えると物足りない。課題とされている制球面を克服し復活を目指したいところだ。

 高卒2年目の及川 雅貴は2勝を挙げた。今シーズンは中継ぎとして39試合に登板。10ホールドをマークするなど、勝ちパターンでの起用もあった。及川と同期にあたりドラフト1位指名の西 純矢投手(創志学園出身)は、5月に迎えた一軍初登板初先発で5回無安打無失点と好投し、初勝利をマークした。以降は1試合のみの登板にとどまったが、将来的に先発ローテーションを担うことが期待されている。

<阪神・生え抜き高卒投手勝利数>

チーム勝利数:77勝
生え抜き高卒投手勝利数:16勝(20.8%)

(10勝)秋山 拓巳西条→2009年4位)
(3勝)藤浪 晋太郎大阪桐蔭→2012年1位)
(2勝)及川 雅貴横浜→2019年3位)
(1勝)西 純矢創志学園→2019年1位)