すでに覚醒の兆しが見える石川昂弥(中日)。岡本、村上など前年から24本以上増えたスラッガーたち
石川昂弥
来年の飛躍を期待されているのが中日の石川 昂弥(東邦出身)だ。東邦時代はセンバツ優勝を経験。プロ1年目は14試合8安打で、2年目の今季は、怪我もあり、一軍未出場に終わった。ただ中日ファンからは大ブレイクの期待が高い。
肉体面が大きくパワーアップした。当時から185センチ87キロと別格の体格をしていたが、現在は105キロまで増量し、難易度が高いとされるナゴヤ球場で場外本塁打を記録したという。さらに打撃指導に定評のある中村紀洋打撃コーチの就任で、早くも進化の兆しが見えている。
巨人・岡本 和真(智辯学園出身)、ヤクルト・村上 宗隆(九州学院出身)、オリックス・杉本 裕太郎(徳島商-青山学院大-JR西日本)のような急上昇を期待したいファンも多いことだろう。主なスラッガーたちは、どれだけ本塁打を増やしたのか。
杉本 裕太郎 20年 2本→21年 32本
岡本 和真 17年 0本→18年 33本
村上 宗隆 18年 1本→19年 36本
山田 哲人 13年 3本→14年 29本
鈴木 誠也 15年 5本→16年 29本
現在、活躍中のスラッガーたちはブレイク前年から24本以上増えている。しかもこの5人、全員が優勝を経験している。ちなみに前年から24本以上となると西武・山川 穂高(中部商-富士大)も、17年の23本から18年は47本を記録し、さらにリーグ優勝を経験した。
もちろんこれがすべてではないが、チーム成績を押し上げる要因として、誰もが想像できない成長を見せることが挙げられる。中日がV奪回するためにも、そういう選手の存在が必要であり、球団も、立浪監督もそれを期待している。中村紀洋コーチの指導でさらに成長し、来季は開幕一軍をつかむことができるか注目される。
(記事:河嶋 宗一)