セ・リーグ盗塁王は阪神近本が濃厚
阪神・近本 光司外野手
ペナントレースも残りあと僅かになってきた。セ・リーグ優勝はヤクルトに決まり、クライマックス・シリーズ出場権を賭けた戦いは熾烈を極めている。と、同時に個人タイトル争いも佳境に入ってきた。
昨シーズンのタイトルホルダー並びにトップ5人は今シーズンも同じようにタイトルを争っているのだろうか。タイトルごとに今シーズンと昨シーズンの顔ぶれを比較してみたい。
セ・リーグの盗塁ランキングのトップを走っているのは阪神・近本光司外野手(社高出身)で30盗塁。2位のヤクルト・塩見泰隆外野手(武相出身)の24盗塁に6差をつけている。以下、中日・岡林 勇希外野手(菰野高出身)の23盗塁、阪神・中野 拓夢内野手(日大山形出身)の22盗塁、阪神・島田 海吏外野手(九州学院出身)の20盗塁と続いている。残り試合数を考えると、近本が2年ぶり3度目の盗塁王に輝くことが濃厚だ。
昨シーズンの盗塁王は中野で30盗塁、近本は24盗塁で2位だった。同3位が塩見で21盗塁となっており、昨シーズンの上位3人は今シーズンも変わらずに盗塁を量産していた。
昨シーズンは16盗塁で4位だった中日・大島 洋平外野手(享栄出身)だが、今シーズンはここまで10盗塁。初めて規定打席に到達した2012年以降で最少の盗塁数となりそうだ。これまでは2020年と2021年の16盗塁が最少だった。
昨シーズン15盗塁で5位タイだった巨人・松原 聖弥外野手(仙台育英出身)と中日・高松 渡内野手(滝川第二出身)は、ともに盗塁数を大きく減らした。両選手とも1軍に定着できておらず、出場機会を大きく減らしたこともあり高松は5盗塁で松原もわずか2盗塁。1軍で結果を残すことができていない。
昨シーズンの盗塁ランキング上位に名を連ねた選手たちの明暗が分かれた格好だ。今シーズンのランキング上位の選手たちは、来シーズンも変わらずに盗塁を積み上げていくことができるだろうか。
<2022セ・リーグ盗塁上位ランキング>
30盗塁 近本 光司(阪神)
24盗塁 塩見 泰隆(ヤクルト)
23盗塁 岡林 勇希(中日)
22盗塁 中野 拓夢(阪神)
20盗塁 島田 海吏(阪神)
<2021セ・リーグ盗塁上位ランキング>
30盗塁 中野 拓夢(阪神)
24盗塁 近本 光司(阪神)
21盗塁 塩見 泰隆(ヤクルト)
16盗塁 大島 洋平(中日)
15盗塁 松原 聖弥(巨人)
15盗塁 高松 渡(中日)
※数字は2022年9月30日終了時点
(文=勝田聡)