広島7人中5人が聖地経験も悔しさ残す~ドラフト指名選手の甲子園歴
黒原 拓未(関学大)
今年もドラフト会議で12球団合計77名(支配下のみ)が指名を受けた。その77名の選手達は、ほぼ全員が高校時代に甲子園を目指していたことだろう。
そこで各球団が指名した選手の甲子園出場歴を振り返ってみたい。
広島は1回目の入札で隅田 知一郎(投手/波佐見→西日本工業大→西武1位)、2回目の入札で山下 輝(投手/木更津総合→法政大→ヤクルト1位)の抽選を外し、3回目の入札で黒原 拓未(投手/智弁和歌山→関西学院大)の交渉権を獲得した。
黒原は智弁和歌山時代、2017年夏の甲子園に出場している。最高学年でエースナンバーを背負った黒原は初戦での出番はなく、2戦目の大阪桐蔭戦に先発した。初回、先頭の藤原 恭大(現ロッテ)に二塁打を浴び、根尾 昂(現中日)の適時打で1点を失うも、その後は持ち直し6回途中1失点と試合を作る。しかしチームは1-2と惜敗。これが唯一の甲子園となっている。
ドラフト3位の中村 健人(外野手/中京大中京→慶応大→トヨタ自動車)は2015年夏の甲子園に出場した。3試合に出場するも打率.154(13-2)と苦しんだ。ドラフト4位の田村 俊介(外野手/愛工大名電)は2021年夏の甲子園に出場。「3番・投手」で出場し本塁打を含む2安打を放つも、投手では3回途中2失点と早期降板しチームも敗れた。
ドラフト5位の松本 竜也(投手/智弁学園→Honda鈴鹿)は2017年春の甲子園にエースナンバーを背負って出場。1回戦の熊本工戦は山口 翔(現広島)と投げ合い9回完封12奪三振と好投した。2回戦の盛岡大付戦は5回まで1安打ピッチングを見せるも、中盤に捕まり8回5失点で敗れている。
ドラフト7位の高木 翔斗(捕手/県岐阜商)は2020年交流試合、2021年春・夏と3度甲子園の土を踏んだ。すべての大会で「4番・捕手」で出場するも打率.182(11-2)と苦しみ打撃面でのアピールはできなかった。
ドラフト2位の森 翔平(投手/鳥取商→関西大→三菱重工West)、ドラフト6位の末包 昇大(外野手/高松商→東洋大→大阪ガス)は甲子園に出場することはできなかった。
【広島ドラフト指名】
※育成指名は除く
※◎は甲子園出場経験あり
<支配下>
1位:黒原 拓未(投手/智弁和歌山→関西学院大)◎
2位:森 翔平(投手/鳥取商→関西大→三菱重工West)
3位:中村 健人(外野手/中京大中京→慶応大→トヨタ自動車)◎
4位:田村 俊介(外野手/愛工大名電)◎
5位:松本 竜也(投手/智弁学園→Honda鈴鹿)◎
6位:末包 昇大(外野手/高松商→東洋大→大阪ガス)
7位:髙木 翔斗(捕手/県岐阜商)◎
(記事=勝田 聡)