ヤクルトが2年連続最下位からのセ・リーグ優勝を決めた。26日、DeNA戦に勝利し、球場で画面を通じて見守った阪神が中日に敗れて6年ぶり8回目の歓喜。高津監督がマウンド付近で5回宙に舞った。

 DeNA戦勝利時の最後の打者は三邪飛。リーグの本塁打、打点でトップ争いを演じる4番村上 宗隆内野手(九州学院出身)が「ウイニングボール」をキャッチした。今年の快進撃を象徴する男が最後は締めた。

 昨年までと違ったのは投手陣の頑張りだった。2020年4.61、2019年4.78だった防御率は、今季は試合前までで3.46。高津監督を中心に、守り勝てる力が優勝への力にもなったといえる。

 優勝を決めたヤクルトのスタメン、登板投手を並べてみると、ちょっと面白いことに気づいた。出身高校と甲子園出場歴を確かめたが、野手は多く甲子園出場選手がいるが、投手は1人しかいなかった。

2021年10月26日DeNA戦:ヤクルトスタメン、登板投手
(中)塩見泰隆(武相
(左)青木宣親(日向
(二)山田 哲人履正社・甲)
(三)村上 宗隆九州学院・甲)
(右)サンタナ
(捕)中村 悠平福井商・甲)
(遊)西浦 直亨天理・甲)
(投)高梨裕稔(土気
   石山泰稚(金足農
   田口 麗斗広島新庄
   高橋 奎二龍谷大平安・甲)
   清水 昇帝京
   マクガフ

 この日は登板しかった投手でも、63試合登板の今野 龍太岩出山)、30試合登板の大下佑馬(崇徳)、33試合登板の大西 広樹大阪商業大高)も、甲子園出場歴がない。先発投手陣は原 樹理東洋大姫路・甲)、石川雅規(秋田商・甲)、奥川 恭伸星稜・甲)、小川 泰弘成章・甲)と甲子園を経験しているが、高卒で入団したわけではない。

 野手でも今年1番に定着して優勝への原動力にもなった塩見は甲子園出場歴がない。また、2番の大ベテラン青木も経験していない。2人とも苦労してヤクルトに入団し、そのなかで成長して地位を築いた。そのプロセスはチームの優勝にもつながるものがあるだろう。



山田哲人 ※写真は2015年より

 6年前はどうだったのか。日本シリーズ初戦のスタメンを見ると、バレンティンをのぞく全員が甲子園出場の「元スター」だった。

2015年日本シリーズ第1戦:ヤクルトスタメン
(左)比屋根渉(沖縄尚学・甲)
(三)川端 慎吾市立和歌山商・甲)
(二)山田 哲人履正社・甲)
(一)畠山和洋(専大北上・甲)
(右)雄平(東北・甲)
(指)バレンティン
(遊)大引啓次(浪速・甲)
(中)上田 剛史関西・甲)
(捕)中村 悠平福井商・甲)
投手:石川雅規(秋田商・甲)

 6年前も2年連続最下位からの優勝だったが、今年のメンバーはちょいとバックグラウンドが違うようにも見える。苦労して這い上がってきたメンバーに引っ張られるように、ヤクルトが「這い上がって」優勝した。そんなストーリーが浮かび上がる。