【ロッテ】怪物・佐々木朗、右の大砲候補山口が着実に成長~5年目以内の若手
佐々木 朗希(ロッテ)
今シーズンもルーキーを含め多くの若手選手が一軍で頭角を現してきた。今シーズンから一軍での出番が増えてきた入団5年目以内の選手を球団ごとに振り返ってみたい。
オリックスと優勝を争っているロッテは「令和の怪物」こと佐々木 朗希が5月に一軍デビューを果たした。そこから大きなアクシデントもなく、ここまで11試合に登板。3勝2敗と貯金はひとつだけだが、防御率2.27と高卒2年目からしっかり結果を出している。
一般的な先発ローテーション投手よりも登板間隔を空けていることから、投球回数は63.1回にとどまっているものの、優勝争いに欠かせない存在となった。
マジック5で迎えた10月23日の日本ハム戦では、勝ち星こそつかなかったものの6回2失点(自責0)の好投。またシーズン最終戦となることが濃厚な10月30日の日本ハム戦に先発見込みとなっている。優勝が決まる可能性も残されている試合での先発起用が予定されていることからも、井口 資仁監督の佐々木朗に対する信頼度の高さがよくわかる。
投手陣では佐々木朗の他にドラフト4位ルーキーの河村 説人(白樺学園→亜細亜大(中退)→星槎道都大→2020年4位)も戦力となった。
開幕一軍メンバー入りした河村は中継ぎとして起用されてきたが7月以降は先発に転向。ここまで中6日での登板は一度もなく、先発としては4試合の登板だが4勝0敗。先発としての防御率2.08と安定した投球を続けている。
野手では高卒3年目の山口 航輝(明桜→2018年4位)が一軍デビューを果たした。開幕戦で「5番・指名打者」を勝ち取ると、ここまで74試合に出場し9本塁打。日本人選手では荻野 貴司(10本)に次ぐチーム2位タイと長距離砲の片鱗を見せている。一学年上にあたる安田 尚憲の8本を上回っている。打率.199(191-38)と2割を下回っており確実性にはまだ欠けるものの、右の大砲候補として大きな期待がかかっている。
今シーズンのロッテが優勝争いを演じているのも、このような若手選手の飛躍があったからに他ならない。とくに佐々木朗はアマチュア時代から大きな注目を集めている存在。来シーズン以降は先発ローテーションに入り、年間を通じた活躍を見せてくれることに期待がかかる。
<今シーズン成績>
・投手
佐々木 朗希(大船渡→2019年1位)
11試合(63.1回) 3勝2敗 防御率2.27
河村 説人(白樺学園→亜細亜大(中退)→星槎道都大→2020年4位)
19試合(36.2回) 4勝0敗 防御率3.68
・野手
山口 航輝(明桜→2018年4位)
74試合 打率.199(191-38) 9本塁打 19打点 0盗塁
※数字は2021年10月23日終了時点
(記事:勝田 聡)