西武は20日、榎田 大樹投手(小林西出身)、小川 龍也投手(千葉英和出身)に戦力外通告を行ったと発表した。11日のドラフトでは、西日本工大の隅田 知一郎投手(波佐見出身)と、筑波大の佐藤 隼輔投手(仙台高出身)がドラフト1、2位で指名されていた。本格左腕コンビの入団で、西武投手陣が大幅補強に成功したと思っていたが、2人の左腕が球団から戦力外を受けることになった。

 いろんな要素がからまっての結論だったと思うが、やはり左腕の即戦力が入れば、ダブる選手らの行き場所がなくなる。逆を言えば、それだけドラフトで指名した2人の評価は高いということだろう。

 榎田は鹿児島県出身で、小林西から福岡大へ進学した。高校時代は甲子園に縁はなく無名に近かったが、福岡大で大きく力をつけた。切れのいい速球と、抜群のコントロールで三振の獲れる投手だった。

 考えると榎田は、いい先輩、いい手本に恵まれていた。大学時代には、のちに阪神でチームメートとなる白仁田 寛和投手(福岡・糸島出身)が1学年上にいた。白仁田は高校時代は地元では有名な本格右腕で、ドラフト候補に名前が挙がったが、肘を痛めたこともあり大学進学を選ぶ。そしてケガを克服し、外れながらも1位で阪神に指名された経緯を見ていた。榎田も左ひじを痛めた時もあったが、そんな先輩の姿を励みに、自分も春のリーグで活躍を見せて大学選手権の舞台も踏んだ。大学ではドラフトにかからなかったが、東京ガスでプレー。その時のチームメートに楽天に入団した、現ロッテの美馬 学投手(藤代出身)がいた。

 苦労の末に阪神にドラフト1位で入団。セットアッパーとして「勝利の方程式」でチームの勝利に貢献していった。苦労を重ね、年数を重ねて勝ち取った栄冠だった。トレードで西武に移籍してからも、先発としても活躍したが、プロ11年目。来年36歳となる年齢もあり、球団から戦力外の判断を下された。

 小川はパ・リーグの左の強打者相手に、勝負所のワンポイントで抑えるなど、左サイドスロー投手としての特徴を活かして、投手陣を支えていた。2人ともに現役続行を希望しているという。まだまだ最後の花をもう一度、咲かせてもらいたい。

 ここ一番に勝負強い左腕は、どこにいっても活躍の場はある。