森木 大智・憧れの藤川球児さんの後を追い 高知から聖地・甲子園マウンドへ!
指名を受け笑顔の森木 大智(高知)
2021年10月10日(月)17時より東京都内で開催された「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」。高知中時代に軟式球で前人未到の150キロをマークし、高校でも最速154キロのストレートと多彩な変化球で、小園 健太(市立和歌山)、風間 球打(ノースアジア大明桜)と共に「高校ビック3」に数えられた森木 大智(高知3年・投手・右投右打・184センチ90キロ)は阪神タイガースが1巡目で交渉権を獲得した。
16時40分、高知中時代からの恩師・濵口 佳久監督、久保 明弘部長と共に一礼後、高知学園大学・高知学園短期大学7号館に足を踏み入れた森木 大智。会議開始前は緊張の面持ちの中、目の前に流れる自らの紹介映像に見入るなどつとめてリラックスしていたが、いざ1位指名が始まると再び緊張モードに。そして初回入札12名の中に自分の名がないことを確認すると、わずかに表情を硬くした。
しかし17時33分。阪神タイガースが「もりき・だいち」を選択したことを関野 浩之さんの声で聞いた際には「表情を変えないと決めていた」森木の頬がマスク越しにわずかに緩んだ。
指名直後の記者会見では「小さい時から目指していたドラフト1位が決まってホッとしている。阪神タイガースさんは投打に波に乗っているいいチームだと思う」と第一声を張った森木。
チームメイトとの撮影の後の囲み会見では「子どものころにあこがれだった」藤川 球児さんと同じ球団にドラフト1位で入団することの喜びと「もしお会いするようなことがあったらストレートのリリースの感覚について聴きたいし、何よりもプロで結果を残すために何が必要か聴きたい」と同時に「実は子どものころから阪神ファンでした」と思わずカミングアウトする場面もあった。
かくして、高校時代はついにたどり着けなかった聖地のマウンドに立つ権利も手にした森木 大智。「まだまだやらなくてはいけないことがあるので、レベルアップしながら一軍に上がれるようにしたい」一年目、そして将来的には「日本を代表する投手になる」ために、下剋上ヒストリーは高知から甲子園のマウンドへと続いていく。
記事=寺下友徳