
3回裏一死二・三塁から左越二塁打を放った侍ジャパンU―15代表・浅倉 大聖(世田谷西リトルシニア)インパクト後
愛媛県松山市の坊っちゃんスタジアムで開催された「U-15アジアチャレンジマッチ2019」最終日。お互い全勝優勝をかけU-15チャイニーズ・タイペイ代表と対戦した侍ジャパンU-15代表は10対0で5回表コールド勝ち。2012・2013・2015・2017年に続く5大会連続優勝を達成している。
そのチャイニーズ・タイペイ戦で決定的な仕事を果たしたのが「6番・左翼手」でスタメン出場した浅倉 大聖(世田谷西リトルシニア3年・左投左打・174センチ82キロ)。四球を選んだ第1打席でリズムをつかんだ浅倉は、3回裏、先制点を奪った直後の一死二・三塁で迎えた第2打席では逆方向とは思えない伸びのある打球でレフト頭上を越える2点二塁打。さらに4回裏一死満塁での第3打席もチーム7・8点目となる強烈な右前打で試合を決定付けた。
大会3試合通算でも6打数3安打5打点と、中学通算13本塁打を放っている強打者の一端をのぞかせた浅倉。しかし、試合後に彼からまず出てきたのは「みんなうまい選手。学ぶことばかりでした」という言葉であった。さらにその理由を聞いてみると……。
「みんなは野球を考えながらできる。声のかけ方でも一言で場面を伝えることができるし、バッティングでも場面に応じた打撃が自分からできる。守備でも相手打者の打ち方や前打席の結果を踏まえて指示を出してくれる。こういったことが高校でも必要だと思いました」
ただ、浅倉自身も今大会では状況を把握した成長を示した。前日のフィリピン戦で「左の変則投手に身体が開いてしまった」違和感を把握すると、試合前には「まずバットを出して身体が後からついてくるような」スイングを意識。「うまく打てました」。第2打席の左翼越え二塁打は正に理詰めの一撃だった。
最終的に目指しているのは清宮 幸太郎(調布リトルシニア~早稲田実業~北海道日本ハムファイターズ)のような状況に応じた打撃で長打が放てる左打者。「もっとプレーにかかわれるように野球を学んでいきたい」。浅倉 大聖は侍ジャパンU―15代表での学びを次のステップで活かしていく。