幸田 翔太選手 (関西中央)
寸評
それほど体は大きくないのですが、旧チームから3番・セカンドを任されていました。三拍子バランスの取れたプレーヤーで、打撃でもセンター中心に、鋭くはじき返すゲーム感覚の良さが光ります。 (第一印象) 凄みのある選手ではないのですが、野球センスとプレーにスピード感を感じます。甘い球を逃さない「鋭さ」も兼ね備えていますし、好感が持てます。 (長所) 準々決勝の奈良高校戦を見ましたが、打球はあまり飛びませんでした。それでも二塁手としてのスピード感、反応の良さは垣間見られ、フライが上がると下級生である彼に任されるように、守備での信頼は高いようです。またカバーリングなども素晴らしく、次の状況を想定したプレーを、常に心がけています。この年の、関西中央の二遊間は素晴らしいものがありました。 一塁までの塁間は、4.35秒ぐらい(左打者換算で4.1秒ぐらいに相当)と、中の上レベルのタイム。それでも塁に出れば果敢に盗塁に挑んできますし、失敗しても再度盗塁を試みるなど、負けん気の強さも感じます。プレー全体に非常にスピード感があるのが、この選手の最大の魅力ではないのでしょうか。 踏み込んだ足元のブレない下半身に、早めにトップを作って始動の遅さを補います。また上からミートポイントまで一直線に軌道するスイングは、最後までキッチリ振り抜かれます。何より目線が全くブレないのが素晴らしく、的確にボールを捉えることができます。打球は、センターからレフト方向にはじき返していました。 (課題) 始動が投手のリリース直前と遅すぎて、非常に打てるポイントは限られています。しかし狙い球を絞り、その球を逃さず叩くのがこの選手のスタイル。将来的には、2番あたりで持ち味が発揮されそう。
更新日時:2012.02.16
将来の可能性
プレーの意識が高く、三拍子高いレベルでまとまっています。体格には恵まれていないので、ドラフト候補云々ということはないと思いますが、2012年度の奈良を代表する内野手になるのではないのでしょうか。また今後は、大学・社会人と段階踏んで、それぞれの球界での活躍も期待されます。
更新日時:2012.02.16