大沼 優平選手 (東北)
寸評
夏の宮城大会では、2番・二塁手として、3年生中心のメンバーの中で活躍。2番打者らしく、相手投手に球数を放らせます。新チームでは同じ二塁手ままですが、主将としてチームを引っ張っているようです。 (第一印象) 非常に考えてプレーをしている印象があり、状況に応じたプレーができます。打撃でもどの方向にも打ち返すなど、身体能力よりも野球センスや野球頭脳で勝負するタイプではないのでしょうか。 (守備・走塁面) 一塁までの塁間は、4.2秒台と平均的。プレーにそれなりのスピード感は感じられますが、足を売りにするほどの走力は感じられません。 二塁手としては、捕ってから投げるまでの動作の切り返しが素早いのが特徴。動作自体軽快で良いのですが、本当の地肩がないので、ちょっと無理な体勢になると送球が乱れる傾向があるようです。 (打撃内容) 前足を引いて構えますが、足を一度ベース側に戻し爪先立ちして、そこから再度ステップしてきます。この二段階の動作が、始動全体を極端に遅いものにしてしまいます。 <長所> 踏み込んだ足元はインパクトの際にブレないので、開きをギリギリまで我慢できます。低めや外角の球にも、粘り強くついて行けます。 早めに打撃の準備である「トップ」の形をつくり、バットの先端であるヘッドを立てて、体を残して上手く外角の球を拾います。軸もブレないので、安定した打撃も期待できます。 <課題> 始動~着地までの「間」がないので、あらかじめ狙い球を絞っておき、その球を逃さない「鋭さ」が求められます。狙い球が外れた時に、とっさに対応するのが難しい打ち方。すなわち緩急の変化には、脆いタイプだと考えられます。
更新日時:2012.12.02
将来の可能性
始動が遅すぎるため、スピードの変化に弱さそうです。しかしそれ以外の部分では、技術的に大きな欠点は感じませんし、ゲームに入ってゆく試合感覚の良さを感じます。地肩・走力に特別なものは感じませんが、身の丈にあったプレーをして持ち得る能力を出しきります。常に考え状況に応じたプレーをするので、監督の意図することを忠実に実行できるタイプのプレーヤーではないのでしょうか。野球センス・野球頭脳は素晴らしいので、更に鋭さを磨いて、最終学年では隙なしのプレーヤーへと成長することを期待します。
更新日時:2012.12.02
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