佐藤洋新監督率いる東北が宮城の頂点に!甲子園V・仙台育英の秋11連覇を阻止



6回無失点と好投した東北・ハッブス大起

<第75回秋季東北地区高校野球宮城県大会:東北2-1仙台育英>◇26日◇決勝◇仙台市民

「種を蒔き、水を与えて、少し芽が出てきた」。決勝が終わり、熱気さめやらぬ仙台市民球場で、東北・佐藤 洋監督は冷静に言葉を紡いだ。今夏甲子園で仙台育英東北勢初優勝を果たし、注目度が増した秋季宮城県大会。その仙台育英を破り12年ぶりに頂点に立ったのは、プロ野球・巨人でプレーした佐藤監督がこの秋から指揮を執る東北だった。

 東北は準決勝までの5試合でわずか1失点と投手陣が好調。決勝のマウンドは、前日も先発したエース・ハッブス 大起投手(2年)に託された。準決勝では自己最速145キロを計測するなど持ち味を発揮したが、3回4四死球1失点で降板。「準決勝は力みが出て良い結果を残せなかった。決勝は楽しむことを意識して、自分のリズムで投げた」との言葉通り、この日は時折、笑みを浮かべるなど、落ち着いて0を連ねた。

 初回、先頭の橋本 航河外野手(2年)に安打を許すも、女房役の日隈 翔弥捕手(2年)が盗塁を刺しピンチの芽を摘む。2番・尾形 樹人捕手(2年)は空振り三振、3番・山田 脩也内野手(2年)は一飛に打ち取り、好スタートを切った。2、3回は走者を出しながらも無失点。4回は先頭の4番・齋藤 陽外野手(2年)を3球三振に仕留めるなどギアを上げ、この日初めての3者凡退に抑えた。5、6回も本塁を踏ませず、6回1四死球無失点とエースの役割を果たした。

 ハッブスの好投に応えたい東北打線は3回、仙台育英のエース・高橋 煌稀投手(2年)から安打と犠打で好機をつくると、1番・鳥塚 晴翔内野手(1年)がしぶとく右前に運び先制点をもたらす。その後は高橋を打ちあぐねたが、8回、2番手・仁田 陽翔投手(2年)から山田 翔琶内野手(2年)が適時打を放ち、貴重な追加点を奪った。

 東北は7回から登板した左腕・秋本 羚冴投手(2年)が2回無失点の好投で流れを渡さず。2点リードで迎えた最終回のマウンドには、右腕の根岸 聖也投手(2年)が上がった。2四球で2死一、二塁のピンチを迎えると、代打・下山 健太外野手(2年)に左前適時打を浴び1点差に。それでも最後は登藤 海優史内野手(1年)を遊ゴロに打ち取り、試合を締めくくった。

 仙台育英は高橋が試合をつくり、下山や濱田 大輔外野手(1年)が代打で安打を放つなど途中出場の選手も気を吐いたが、及ばなかった。須江 航監督は試合後、「『まさかの敗戦』だとは思っていない。うちが悪いというよりは、東北高校さんの良さが随所に見られた試合だった」とライバルを称えた。激戦の宮城大会を勝ち抜いた東北仙台育英利府の次なる舞台は東北大会。来春のセンバツ出場をかけた大一番に臨む。

(取材=川浪 康太郎

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