宇治山田商・楠

山商、強力バッテリー&2弾で初戦突破

宇治山田商の投打がかみ合い、松阪商を下した。打線は初回、1番飯嶌幹太(2年)が右翼ポール際へ先頭打者ホームランを放ち先制すると、6回表には5番徳井亮太(2年)が左翼スタンドへ放り込んだ。5回表、9回表にはそれぞれ2番中村逸人(2年)、3番池田 達哉(2年)がランナーを還す長打を放ち、効果的に加点した。投げては先発池田が1失点で完投した。

宇治山田商は夏もレギュラーとして8強まで勝ち上がったバッテリーが光った。左腕・池田が小気味よいストレートにキレのある多彩な変化球を交じえて5被安打7奪三振と好投。制球に破綻がなく、本人も武器だと話す外角のストレートがコーナーに決まった。池田は試合後「打たせて取ることが今日のテーマだったが、それができた」と振り返り、要所で奪った三振については「ピンチになれば気合も入るので」と頼もしげに話した。中居誠監督も「今日のように相手打線が強力なほど、よいピッチングをしてくれる」と信頼を寄せている。腕がよく振れて、身長173センチの体がマウンドで躍った。

池田のボールを受ける楠貴成(2年)も、夏から背番号2をつけている好捕手だ。リズムのよいリードで池田を盛り立てた。指揮官が「よく見えている」と話すように、守備に安心感がある。本人も「ランナーを刺せないか常に狙っている」と、ランナーに隙あらば一塁牽制を送り、敵の機動力を封じた。

スタンドへアーチをかけた飯嶌、徳井も好調そうだ。飯嶌は打席でリードオフマンらしいムードが漂い、バットが素直に出て、ヘッドをボールにぶつけて飛ばせる。徳井は178センチ・84キロの体格通りパワフルで、打球音が重厚に響き渡る。ただ中居監督は「打てるチームじゃない。1点でも多く取らないといけないので、スクイズはさほど好きではないが(6回表に)仕掛けた。つなぐことが大事」とも。松阪・牟婁地区予選を1位通過したシード校から10安打したが、勝ってなお気を引き締めた。

敗れた松阪商もバッテリーを中心に奮闘した。先発の鶴田健太(2年)は滑り落ちるスライダーを切り札に、6回途中まで3失点。捕手の山本貴愛(2年)も右打者の内側にスライダーを度々要求するなど、エースを信じたリードを見せた。打線は相手主戦の前に沈黙。6回裏に2番山本涼太(1年)が二塁打で出塁すると、山本貴も二塁打を放って1点を返し、なお一死満塁とチャンスを広げたが、後続が倒れ反撃しきれなかった。

(文=尾関 雄一朗)

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