労せずして逆転した近大高専、手堅く追加点

近大高専・中西君

 県大会に入って、松阪、三重を下してベスト4進出を果たしていた宇治山田商。昨日は、センバツ帰りのいなべ総合に15点を奪われ大敗してしまった。また、近大高専も、相可に10対0と大勝して挑んだ準々決勝では、津田学園の強打に屈して0対7とコールド負け。そんな両チームの気持ちを切り替えての3位決定戦である。

 宇治山田商は初回、先頭の久保田君が中前打で出ると、きっちりとバントで進め、3番西井君が中前へ適時打して二塁走者を帰すといういい形で無駄なく得点した。しかし、その後も敵失があってチャンスは続いたが攻めきれなかった。

 これに対して近大高専は、3回まで宇治山田商の先発山田 永貴君に1四球のみに抑えられていたが、4回二死から服部君の初安打と2四球で満塁として、さらに失策と押し出しで逆転した。何となく、労せずして逆転させてもらったという形になった。

 近大高専は6回にも一死から7番鳥井君が中前打で出ると、手堅くバントで進め、途中から出ていた田中君が二塁へ強襲打。大きくはじく間に本塁へ帰って3点目。7回にも先頭の山川君が右前打で出るとしっかりと送り、4番安楽君が羽越二塁打を放って2塁走者を帰した。さらに、8回にも四球の中西君をバントで進め、堀君が一二塁間を破ってつなぐと、山川君が左前へライナーのタイムリーを放ってさらに1点。バントで進めて、次にしっかりとタイムリーが出るというあたりに派手さはなくても確かさが感じられた。このあたりは、伊藤 康弘監督の手堅いチーム作りが、しっかり浸透してきているということであろうか。

 投手も、近大高専のこの試合の先発は背番号18の森本君。ヨコ系の変化球を主体として、巧みにかわしていくというタイプ。初回こそ失点したものの、その後は十分に抑えていた。ただ、6回に先頭に死球を与えたところで、左腕の中西君にマウンドを譲った。中西君は、いくらか力みもあって、投球にもややばらつきもあったのと、9回は勝ちを急いだのか、やや単調になって、そこを山本航汰君に二塁打されるなどで2点を失ったものの、何とか抑えた。

 宇治山田商は、初回にあまりにいい形で得点が入ったのだが、その後はもう一つ精彩を欠いてしまった。それでも、9回には食い下がって意地を見せた。宇治山田商としては、エースの宮原 大樹君が万全であれば、また違った戦いにもなっていたかもしれない。

(文=手束 仁

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