上山 颯太選手 (三重)

上山 颯太

球歴:三重

都道府県:三重

ポジション:投手

投打:右 / 左

身長:174.0 cm

体重:73.0 kg

学年:卒業

短評

レポートより抜粋>  2年生右腕・上山の完封は、この試合のみならず、今後甲子園を勝ち上がるうえで、明るい材料であることは間違いない。  ノーワインドアップから始動して、左腕を斜め上に出しながらも壁を作る。開きを抑えたまま重心を移動させると、鋭い回転に合わせてしっかりと腕を振っていた。  140キロ前後を計測する真っすぐは非常に魅力的だ。ただスピードもさることながら、変化球も含めて9回2四死球の制球力の高さも見逃せない。テンポの良い投球が9回通じて展開されており、守備のリズムが良かった。  投手戦だったからこそ、余計な四死球は与えられなかった。毎回ランナーを背負う形になったが、0点に抑えた上山の好投は、勝利の要因の1つだった。  公式戦初完封を聖地・甲子園で達成できたことに「嬉しいです」と2年生右腕は素直に喜びを表現した。  この試合、特に初回の先頭打者には神経を使って投じたという上山だが、基本はストレートをコーナーに投げて、最後は変化球で仕留めるというパターンで樟南打線を0点に封じた。その変化球が上山の完封に大きく関わっていた。  「決め球にはカットボール、ツーシームを使っていましたが、それをボールにして振らせることを意識しました」  特に効果的だったのがスプリットだ。それまではカーブとカットボールが中心だったという上山は、夏の三重大会直1週間前に「落ちるボールが欲しい」と思い立ち、キャッチボールから様々な握りを試した。  大会期間中も習得に努め、三重大会中も試合で使い続けて段々モノにしてきた。そのボールが樟南に効果を発揮し、完封へ繋げた。投げていて、球種が増えたことで、どんな変化が生まれたのか。  「落ちるボールがあれば真っすぐやカットボールが活きてくると思いましたが、真っすぐはキレと伸びで勝負できるところ活かして、変化球で抑えられていると思います」  ストレートに近い球種が2つあることで、ストライクゾーンで勝負できる選択肢が増え、安定感が増した。なおかつアウトも取れる。ストレートがあくまで軸となるが、上山の完封劇にはこうした変化球が関係していた。次戦も上山の好投に期待したい。
更新日時:2021.09.07

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