降井 隼斗選手 (津田学園)
短評
観戦レポートより抜粋(2019年8月13日) 強力な履正社打線の勢いを止めた津田学園・降井隼斗はかなりの好投手であった。 右サイドから投じる直球は常時135キロ~141キロと、何度も140キロ台を計測しており、サイドハンドでこのスピード能力は素晴らしい。さらに125キロ前後のスライダー、120キロ前後のチェンジアップが低めに決まり、特に右打者には内角のボールゾーンからストライクゾーンに入るスライダーを使ったり、低めに落としたりと独特の軌道で勝負する。 中学時代は遊撃手がメインで、投手の経験はあまりない。高校へ入学して、投手に転向し、最初は上手投げだったが、なかなか合わなかった。内野手時代、横振りで投げることが多く、自然とその投げ方になっていたサイドスローに転向したところ、コントロール、球速も上がり、140キロ台を計測するまでになっていた。 プレートの三塁側を踏んで、体を沈み込ませ、インステップ。その時、左肩を右打者にぶつける感覚で一気に腕を振りだす。そのフォームは出どころが見にくく、履正社の打者に聞くと、「三塁側からかなり遠くの位置からくる感覚だったので、軌道が慣れず、打ちにくかったです」と全国トップクラスの破壊力を誇る強力打線の打者たちも認めるほどの打ちにくさだった。 4.2回を投げて1失点、7奪三振の好投。強打の履正社打線相手に自分の実力を示したといっていいだろう。それでも降井は「もっと前を早く助けたかったです」と涙。降井にとって前 佑囲斗は憧れの存在だった。 「ブルペンから周囲を圧倒できるボールがありましたし、前は実力を高めるためにいろいろと取り組んでいる姿はとても参考になりました」と前の存在があったからこそ成長できたと語る。 能力は全国クラスのものがあり、謙虚にチームのために投げ続けてきた右サイドハンド。努力を続ける姿勢はいつか次のステージで実り、今以上に脚光を浴びるサイドハンドになっているはずだ。
更新日時:2019.08.15
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