前川 尚基選手 (三重)

前川 尚基

球歴:三重

都道府県:三重

ポジション:遊擊手

投打:右 / 左

身長:178.0 cm

体重:62.0 kg

学年:卒業

寸評

 三重高校の沖田監督が、その対応力の高い打撃で最も信頼を寄せる打者。チームの3番・遊撃手を務め、攻守の中心的な役割を果たします。秋の公式戦では、打率5割・10打点を残した打撃の片鱗を、選抜鳥取城北戦でも垣間見せてくれました。 (第一印象)  評判通りの強打者で、第一打席から高めに浮いたストレートを、逃さずセンター前にはじき返しました。甘い球を逃さない、まさに「鋭さ」を持った高い集中力が印象的。打球の速さも速く、非常に興味深い選手だと感じました。 (守備・走塁面)  均整のとれた体格から、スピード感のあるプレーができます。そのため広い守備範囲を誇り、バウンドに上手く合わせることができています。地肩も基準を満たすレベルにあり、高校生の遊撃手としては中の上レベルの能力はありそうです。動作の極め細やかさや圧倒的な地肩はないので、上のレベルでも遊撃手を任されるかは微妙ですが、ニ遊間を担って行ける質は持っていると考えます。  ただ残念なのは、好打者タイプにしては塁間4.3秒台と、走力に関しては平凡なこと。新チーム結成以来の151打席で6盗塁ですから、単純にプロの規定打席(446打席)で計算すると、年間18盗塁に相当します。けして動けない選手ではありませんが、上のレベルで足を売りにすることはなさそうです。 (長所)  左のスクエアスタンスで、脇をしっかり閉めて構えます。全体のバランスもよく、打席でもリラックスできています。そのため集中力を高く保て、いざという時に能力を遺憾なく発揮できるわけです。  ボールをなが~く、線で捉えることができます。そのため、いろいろなポイントでボールを捉えることができます。チーム屈指の対応力は、このポイントの多さと、自分の打てる球を逃さない「鋭さ」に裏打ちされています。 (課題)  ただボールを捉えるタイミングは多く持つのですが、踏み込んだ足元が早く地面から離れるので、基本的に引っ張るスイングになります。そのため打球も、センターからライト方向に集中し、打撃の幅を狭めています。将来的には、レフト方向への打撃もできる幅の広さを身につけたいですね。  あといかにも脇を空けないことを意識し過ぎていて、スイングが窮屈に感じられました。せっかく柔軟な構えをしているのですから、打撃も臨機応変に「柔らかさ」も意識したいですね。
更新日時:2012.03.23

将来の可能性

 打撃の資質は素晴らしいので、これで将来的にもニ遊間を担えるようだと、起用の幅も広がって重宝されると思います。大学でも充分対応できるだけの打撃センスがありますし、二塁あたりならキッチリこなせそうなポテンシャルを感じます。名門大学や強豪社会人チームで、野球を続けて行ける素材ではないのでしょうか。  高校からプロとなると、かなり圧倒的なものを示さないと厳しいと思います。ただドラフト候補として、夏まで追っかけてみたいと思わせるものはありました。特に対応力の高い打撃と集中力の高い打撃は、高校生レベルでは逸脱。次戦以降も、そのプレー注視したいと思います。
更新日時:2012.03.23

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