智辯和歌山が一発攻勢で京都国際を下す!

逆転2ランを放つ4番中塚遥翔(智辯和歌山)
<秋季近畿地区高校野球大会:智辯和歌山8-4京都国際>◇29日◇1回戦◇紀三井寺公園
先制したのは京都国際。1回表に2死三塁から相手の暴投で先制すると、さらに満塁から7番・服部 颯舞外野手(1年)の2点中前適時打で追加点を挙げる。
苦しい序盤となった智辯和歌山だが、その裏に1死一塁から主将で3番の青山 達史外野手(2年)が「2ボールからスライダー一本で行こうと腹を決めて行ったので、それが良い方向に出たと思います」と左中間に2ラン本塁打を放ち、1点差に迫る。「嫌なスタートを切ってしまいましたが、行くぞという狼煙を上げてくれたと思います」と中谷仁監督も頷いた。
智辯和歌山は3回裏に2死一、二塁から6番・湯浅 孝介内野手(2年)の中前適時打で追いつくが、5回表に1死一、二塁から京都国際の3番・金沢 玲哉内野手(2年)に中前適時打を打たれて再び勝ち越しを許してしまう。
智辯和歌山は、ここで先発の吉川 泰地投手(2年)に代えて、清水 風太投手(2年)をマウンドに送った。清水は追加点のピンチを無失点で凌ぐと、その裏に2死二塁のチャンスを作る。ここで4番の中塚 遥翔内野手(2年)が「打った瞬間に行ったと思いました」と真ん中低めのカットボールを右翼席に放り込み、2ラン本塁打で逆転に成功した。
後半は智辯和歌山ペースとなる。清水は最速146キロの直球に加え、「ずっと練習してきた右打者の内へのツーシームが良かった」と京都国際打線に的を絞らせず、4.2回を投げて1安打1四球6奪三振で無失点の好投。8回裏に3点を追加した智辯和歌山が大事な初戦を制した。
苦しい試合をものにしてセンバツに1歩前進した智辯和歌山。「初回から攻めていく姿勢は崩さずに1点ずつという野球をやっていきたいです」と青山は次戦に向けて意気込みを語った。地元開催の近畿大会で2季連続の甲子園出場を確実にしたいところだ。
(取材=馬場 遼)