河合 泰聖選手 (龍谷大平安)

寸評

　龍谷大平安の4番打者として、選抜では打線の中心的な役割を果たしました。特に対応力を活かした、勝負強い打撃が自慢。 　 （第一印象） 　 　体の強さにかまけたパワフルな打者ではないかと見た目では思うのですが、膝の柔らかさを活かし低めの球を上手くすくいあげます。 　 （守備・走塁面） 　 　残念ながら一塁までのタイムは計測できませんでしたが、新チーム結成以来の35試合で13盗塁と、結構動ける選手なのがわかります。 　 　一塁手としても動きが良く、下手選手には見えません。ただし35試合で4失策と、安定感抜群というわけではない模様。 　 （打撃内容） 　 　オーバーフェンスで魅了する長距離打者ではなく、センター中心にはじき返す勝負強い打撃が売り。 　 ＜構え＞　☆☆☆☆ 　 　スクエアスタンスで両足を揃え、グリップは高めに添えてバットを寝せて構えます。腰の据わり具合、全体のバランス、両目で前を見据える姿勢も好い構えかと。 　 ＜始動＞　早め 　 　投手の重心が下がりはじめるときには動き出す、アベレージ打者のタイミング。見た目のガッチリした体型とは裏腹に、対応力を重視しているのがわかります。 　 ＜下半身＞　☆☆☆ 　 　始動～着地までの「間」は充分取れており、球速の変化に幅広く対応。ベース側にインステップして来るように、外角を強く意識しています。踏み込んだ足元ははやく地面から離れるので、センターからライト方向に引っ張る打撃を好むものと思われます。選抜緒戦の大島戦では、打球はセンター方向に集中するなど徹底されていました。 　 ＜上半身＞　☆☆☆☆ 　 　打撃の準備である「トップ」を作るのは自然体で、硬さがないのが好いところ。バットも振り出しも、上からミートポイントまで無駄がなく、バットの先端であるヘッドが下がらずに綺麗に振り抜けています。 　 ＜軸＞　☆☆☆ 　 　足の上げ下げはありますが、それほど目線は動きません。体の開きは充分我慢できていませんが、軸足に粘りがあり低めの球や外の球にも喰らいつけます。

将来の可能性

　名門の4番を任されるように、技術的にはしっかりしたものを持っています。けして身体能力も低くなさそうなので、大学などでは外野にコンバートされるかもしれません。今後も、関西の大学などで活躍して行ける選手ではないのでしょうか。夏に、更なる成長を期待してやみません。