枝 勇樹選手 (鳥羽)
寸評
引き手の強いパワフルな打撃する選手ですが、チームの核弾頭しても盗塁をバシバシ決められる機動力を兼ね備えます。選抜の聖光学院戦でも、センターオーバーのツーベースを含む2安打を記録しました。 (第一印象) バリバリの強打者に見えるのですが、対応力があったり走力があったりと意外性があります。 (守備・走塁面) 一塁手ですが、動きそのものは俊敏で、もっと違うポジションができるだけの身体能力があるように思えます。新チーム結成以来の成績が、61試合で8失策ですから、安定感には課題があるようです。動き自体は好いのですが、聖光学院線でもミスをしでかしていました。 残念ながら、一塁までのタイムは計測できませんでした。ただ新チーム結成以来の254打席で盗塁は34個、これをプロの規定打席である446打席で換算すると、1シーズン60個計算になります。この数字は、高校生としてもかなりの数字であり、機動力野球を売りにする鳥羽打線の象徴的な存在ではないのでしょうか。 (打撃内容) 前の足を軽く引いて、グリップを高めに添えます。強打者タイプに見えますが、早めに足を大きく引き上げてまわしこんで来る、アベレージ打者の色彩が強いタイプ。ただ腕っ節は強く、打球はパワフルです。特にスイングの弧を大きく取り、フォロースルーまで豪快に振ってきます。 <長所> 始動~着地までの「間」が充分あるので、ボールを捉えられるポイントが多い。そのため、いろいろな変化に対応できます。踏み込んだ足元もブレませんので、外の球でも、開きを我慢して対応できます。爪先が開いて踏み込むタイプなので、打球はセンターからレフト方向に引っ張る打球が多いと考えられます。 足を大きく上げ下げする割に、頭の動きは小さく目線のブレが抑えられてます。体の開きも我慢出来ていますし、軸足も地面から真っ直ぐ伸び、軸を起点に綺麗に回転できています。 <課題> バットが体から離れて、かなり遠回りに出てきます。そのためバットのしなりを意識した遠心力の効いたスイングはできます。ただミートするまでにロスがあるスイング軌道が、今後の改善ポイントだと言えるでしょう。
更新日時:2012.04.29
将来の可能性
技術的には、優れた対応力に優れた部分と、スイング軌道に見られるような粗さも同居しています。また高い身体能力がありながら、守備には課題があるなど、両極端な部分が目立ちます。ただ持っている資質は中々興味深い選手であり、今後の成長が楽しみな強打者。出来れば夏に、もう一度その進化をした姿を、確認してみたい選手です。
更新日時:2012.04.29
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