高知vs明徳義塾。令和版「名勝負数え歌」は12回引き分け再試合に!



延長12回表に高知の勝ち越しを阻止した明徳義塾・加藤愛己(2年・捕手)

 ナイター照明のない高知県立春野総合運動公園野球場のスコアボード文字がくっきり浮き出た17時11分。試合は「延長12回大会特別規定により日没コールド・引き分け再試合」という形で終了した。

 そして試合後の選手取材は疲労を考慮し一切NG。これまで数々の名勝負を繰り広げてきた高知明徳義塾との頂上対決は、3時間27分の試合時間に比例する激闘に次ぐ激闘だった。

 その中でも主役となったのは両チームの背番号「1」である。まず高知森木 大智(2年・184センチ84キロ・右投右打・高知中出身)は初回に最速151キロ。延長12回でも147キロをマークしたストレートと、137キロまで到達した高速スライダー・120キロ前半のパワーカーブを軸に、サヨナラのピンチを背負った延長11回裏には130キロを超えるスプリット系チェンジアップも駆使。

 終わってみれば明徳義塾打線を5回裏、8番・山蔭 一颯(2年・右翼手・右投左打・174センチ68キロ・東岡山ボーイズ<岡山>出身)によるスクイズのみの1点に抑え、170球7安打12奪三振四死球3で12回を1人で投げ切った。

 対する明徳義塾代木 大和(2年・左投左打・183センチ75キロ・川之江ボーイズ<愛媛>出身)も見事だった。こちらはストレートこそ120キロ後半ながら、120キロ前後のカット系とスライド系の2種類スライダーを内外角区別なく低めに集め12回193球11安打12奪三振5四死球完投。失点も1回表、高知3番・城田 聖浩(2年・三塁手・右投右打・182センチ76キロ・京都西京極ボーイズ<京都>出身)の右前適時打のみに抑え完投。

 前日7回87球無四球完封からの連投にもかかわらず安定度が下がらない代木の奮闘は「練習試合では普段連続完投させている」(馬淵史郎監督)ことを差し引いても称賛に値するものであった。

 なお、決勝戦再試合は1日の休養を挟み10月12日(火)13時30分より高知県立春野総合運動公園野球場でプレイボール予定。令和版「名勝負数え歌」がどのような結末を迎えるのか。高知・濵口 佳久、明徳義塾・馬淵 史郎・両指揮官がどのような投手起用を選択するのかも含め、興味はまだまだ尽きない。

(レポート=寺下 友徳