目まぐるしかった大阪対広島
如水館・迫田穆成。
東大阪大柏原・田中 秀昌。
いずれも甲子園優勝監督である。
迫田監督は1973年に広島商を率いて選手権優勝を果たしており、如水館に赴任してから8度も甲子園に出場している名監督である。
田中監督は上宮高校の監督として93年選抜大会優勝を決めている。東大阪大柏原に赴任してから着実にチームを強化していき、そして今年、優勝候補筆頭に挙げられていた大阪桐蔭を破り初の甲子園出場に導いた。
お互いに実績豊富な指揮官。
そして野球熱が熱い大阪と広島の対決。
注目度の高い試合は試合序盤から動く。
2回の裏、東大阪大柏原は5番西田にライトを超えるスリーベースを放ち、先制のチャンスを作る。6番杉山は死球で、7番松浪がライトを超える大飛球。いったん、ライトが捕球したかに思えたが、ボールがこぼれてしまい、長打に。東大阪大柏原が1点を先制する。
ここで如水館は動く。先発の坂本をマウンドに降ろし、エースの浜田をマウンドに送る。
試合の流れを傾けさせないために早めの決断だった。浜田は素晴らしかった。最速140キロを超える直球を武器に三者連続三振に取る火消しぶりだった。
3回の表、如水館はすぐにチャンスを作る。1番門田が死球で出塁。2番樋口がバントで送り、3番金尾が高めのストレートを捉えて右中間を破るスリーベースですぐに同点に追いつく。