元U-12、DeNAジュニア経験の逸材が躍動 桐光学園のルーキーが決勝で大暴れ



桐光学園2番・矢竹 開

<春季神奈川県大会:桐光学園6-2桐蔭学園>◇決勝◇1日◇横浜スタジアム

 桐光学園が12年ぶりの春の神奈川王者に輝いた一戦。序盤の試合展開で桐光学園が主導権を握る形になったが、その流れを作ったのは矢竹 開外野手、中村 優太内野手の1年生2人の活躍があったといっても過言ではない。

 特に2番に座った矢竹は、この試合で2安打1打点という結果で中軸に繋げる働きを十分に成し遂げた。小学生の時はU-12にヤクルトジュニア、中学でもボーイズ東日本ブロック選考会に選出された実力の持ち主だが、逆方向へのバッティングが光る選手である。

 懐の広さを生かして、手元にミートポイントを置いて最短距離でバットを出していく。それでインコースを攻められれば、腰を鋭く回転させて対応していくように見られた。

 ただ矢竹の最大の武器は脚力。50メートルを6.1秒で駆け抜ける走力で、この試合も手動のタイム測定で一塁駆け抜け3.8秒、二塁到達は7.55秒という記録。快足ぶりを決勝の横浜スタジアムで披露した。

 初回から快足ぶりを魅せた。桐蔭学園の先発・山口 凱矢投手(3年)から中前へ安打を放つと、緩やかにベースランニングをしていると思いきや、相手野手の捕球態勢を見て一気に加速して二塁を陥れた。その後、4番・石井 嘉朗捕手(3年)の一打で同点のホームを踏んだ。1点を追いかける状況で、早々に同点にできたことは大きかった。矢竹の積極的な走塁がなければ生まれなかった得点だった。

 走塁については、桐光学園に入学して培われたものだったという。

「先輩たちと練習をやってきて走塁への意識は高まってきましたし、守備位置が深いという指示をもらっていて、打球を見ても『行けるかもしれない』と思ったので行きました。

 桐光学園での独特な走塁練習のおかげでもあった。打球とそれを処理する野手の距離を走りながら図って、次の塁に進むかどうかの判断を瞬時に行う訓練をしてきた。初回の二塁への積極的な走塁も、その成果であり、その後、同点のホームインを呼んだ形となった。

 その後も二塁打が飛び出すなど、捉えた当たりが多かった。1年生ながら2番に座るなど、首脳陣の期待は高い。「後ろにはいい打者が揃いますので、単打でつないでチャンスメイクすることが仕事です」と話し、欲を出さずつなぐ意識で打っているという。関東大会以降も活躍に期待したいところだ。

 またショートを守った中村は、小学生の時にDeNAベイスターズジュニア、湘南ボーイズでは日本一にも輝いた。

 初回にセンターへ抜けそうな当たりをスライディングキャッチでアウトを演出。その後もランニングスローに、イレギュラーに対しても素早く反応してアウトをもぎ取った。身のこなしが軽く、動きが軽快と1年生ながらスタメンに名を連ねるのもうなずけるパフォーマンスを見せた。

 矢竹と中村の2人が、これからどんな選手へ成長するのか楽しみしかない。