鈴木 拓夢選手 (桐光学園)

鈴木 拓夢

球歴:桐光学園

都道府県:神奈川

ポジション:遊擊手

投打:右 / 左

身長:181.0 cm

体重:75.0 kg

学年:卒業

寸評

 昨夏は、3番打者として活躍。しかし最後の夏は、チームの核弾頭として高い出塁率を稼ぎました。特に神奈川予選では、打率.586厘を残しチームの甲子園出場に大きく貢献。 (第一印象)  昨夏同様に、強く叩くというよりは合わせるのに長けたタイプという印象。まだ少し線が細いせいか、ひ弱さが残ります。 (守備・走塁面)  一塁までの塁間は、4.1秒前後。高校生としてはまずまずの俊足で、夏の神奈川予選では7試合で1盗塁。それだけに塁に出ても、積極的に盗塁を仕掛けて来るタイプではありません。ただ打席では、セーフティバントを仕掛け来るように魅せたりと、相手投手を揺さぶろうとはします。  守備範囲も広く、大型ですが動きの良い二塁です。ただ残念なのは、逆シングルからの送球などをみると、地肩の弱さが目立ちます。昨年よりはキャッチングに危なっかしさは薄れましたが、シッカリ丁寧に捕球して投げるというタイプではないので、派手なファインプレーを魅せることもあると思いますが、結構つまらないミスも多いタイプではないかと思います。 (打撃内容)  前足を少しだけ開きグリップの高さは平均的で、背筋を伸ばして構えます。始動は、投手の重心が沈みきったところで動き出す平均的なスタイル。このタイプは、ある程度の対応力と長打力をバランスよく兼ね備えた中距離打者が多く採用致します。勝負強さを売りにするタイプに、よく見られるタイミングです。 <長所>  始動~着地までの「間」は取れているので、速球でも変化球でも合わせやすいスタイル。ベース側に踏み込んだ足元は、インパクトの際にもブレません。それだけに、外の球や低めの球にもついて行けます。  打撃の準備である「トップ」を作るのに無理がありませんし、バットの先端であるヘッドを立てるように綺麗なスイング軌道で振り抜けます。ボールを捉えるセンス・技術には光るものがあります。 <課題>  左の巧打者タイプにしては、ベース側にインステップして踏み込みます。どうしても左のアベレージヒッターは、最初の一歩目を早く走りだすために、アウトステップを多く採用しますし、最低でも真っ直ぐ踏み出す選手が殆どです。左打者がインステップすると、右投手のクロスの球筋を内角に投げられた時に、窮屈で捌ききれないケースが多くなり打率が上がりません。彼も例外ではなく、内角の捌きが窮屈に感じます。またステップが狭く巻き込み型なのに、インステップという少し矛盾する踏み込みも気になります。  昨夏の模様でも書いたのですが、まだインパクトが弱く打球に強さが感じられません。この欠点を改善して行かないと、木製バットでは苦労するのではないのでしょうか。
更新日時:2012.09.06

 内外野手の違いはありますが、タイプ的には昨年の乙坂智(横浜高校-ベイスターズ)外野手を彷彿させます。彼にもミートセンスがありながら、スイングに弱さがありました。ただその欠点を改善しようと、春~夏にかけて大幅に打撃を改良して強く叩くことを意識し、現在も高卒一年目にしては中々の成績をファームで残しています。鈴木選手の場合、恐らく大学などに進むことになると思いますが、課題は同様です。非凡なミートセンスを活かすだけの「強さ」「鋭さ」をテーマに、今後取り組んでみては如何でしょうか?
更新日時:2012.09.06

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