健大高崎1年生の145キロ右腕・石垣が7回1安打の快投で準決勝に進出

健大高崎先発・石垣元気
〈春季高校野球関東大会:健大高崎2ー0帝京〉◇24日◇準々決勝◇サーティーフォー保土ヶ谷
健大高崎(群馬)の先発は注目の145キロ右腕・ 石垣 元気投手(1年)。帝京(東京)は安藤 翔投手(3年)で試合が始まる。
両チームともに8回まで0対0と、緊迫して試合が進んだ。健大高崎の石垣が7回まで1安打無失点に抑えると、帝京の安藤も8回まで2安打の投球を披露した。健大高崎は9回途中から登板した帝京2番手の高橋 蒼人投手(3年)をとらえて、2点を奪い2対0で勝利をつかんだ。
この試合では両チームの先発投手が好投を見せた。
帝京の安藤は120キロ前半から130キロ前後の直球とカーブ、スライダー、チェンジアップなどを持つ。
序盤は変化球を多く投げ、打者のタイミングを上手く外していた。中盤以降は直球と変化球のコンビネーションで打たせて取る投球を見せ、打者に最後まで的を絞らせなかった。健大高崎の青柳監督も「四隅へのコントロールが良く、いい当たりをしても野手の正面に飛んでしまっていた」と、内野にも外野にもいい当たりはあったが正面の打球が多かった。
投球フォームは、ワインドアップから素早く足を上げ高重心で体重移動し、投げ下ろすように腕を振っていた。巨人の横川 凱投手(大阪桐蔭出身)を彷彿させる投球フォームだった。
健大高崎の石垣はセットポジションからゆったりと足を上げ、体重移動の際に下半身の勢いを利用して投げる。下半身の使い方はメジャーのツインズでプレーしている前田 健太投手(PL学園出身)に似ていた。
そして、1年生とは思えないマウンド度胸で、右左打者に関係なくインコースを攻めるなど、落ち着きを感じさせる投球をしていた。
5回まで被安打0と完璧な投球を披露。6回の先頭に内野安打こそ許したが、7回までの安打はこの内野安打の1本だけで、ヒット性の当たりはほとんどされず、球数も72球だった。
健大高崎の青柳監督は「80球と決めて先発のマウンドに上がらせた。オープン戦とかで投げさせても手応えは良かったため心配はしていなかった」と、1年生ながらすでに監督の信頼を得ている。
石垣は「投球内容は結果良かったけど、調子自体はあまり良くなかった。でも、その中で修正しながら投球ができたし、打たせて取ることもでき、良い経験ができた」と、冷静に自分の投球を振り返っていた。