ここからが本当の始まり!「鶴翔・奄美・古仁屋」連合



「鶴翔・奄美・古仁屋」連合ナイン

<第151回九州地区高校野球大会鹿児島県予選:鹿児島実27-0鶴翔・奄美・古仁屋(5回コールド)>◇22日◇1回戦◇平和リース

 1回裏、鹿児島実は先頭の一ノ瀬 獅堂主将(2年)が左前打で出塁してから、9番・菅田空来(1年)の中前打まで、打者一巡目で早くも全員安打を達成し、10点を奪った。

 2回以降も攻撃の手を緩めず、3回は打者17人、12安打で13得点を挙げた。

 先発のエース菅田は5回まで散発2安打、二塁を踏ませず、1時間5分のスピードゲームで格の違いを見せつけた。

 28安打27得点、12盗塁、残塁はわずか3つ。奄美・古仁屋・鶴翔の3校連合はシード鹿児島実の力をまざまざと見せつけられた。

 組み合わせ抽選会で対戦相手が鹿児島実と分かったとき、森瑠憧主将(2年)は「少しびっくりした」が「甲子園出場校とやれる」楽しみも感じたという。相手はこの夏の甲子園に出場した県内屈指の名門。こちらは海を隔てた学校同士の寄せ集め。一緒に練習したのは2日前、鹿児島入りした日に2時間ほど鶴翔のグラウンドで練習しただけ。勝利の見込みは限りなくゼロに等しかったが「それでも立ち向かっていくのがスポーツ」(遊畑玄樹監督)の心境で挑んだ。

 そんなチームが相手でも鹿児島実は一切手を抜かなかった。エースが先発し、ベストメンバーの布陣だった。「たまに凡打するとベンチから厳しい声がした」(森主将)ところも対戦してみて分かった強豪校の野球に取り組む姿だった。

 打ち込まれ、アウトにできる打球も処理できない。こちらの攻撃はあっという間に終わり、相手の攻撃は長く続く。彼我の力の差をまざまざと見せつけられたが「ここからが本当のこのチームの始まり」と遊畑監督は言う。

 打ちのめされ悔しい思いをしたことが「冬の厳しい練習を頑張ろう」(森主将)と思うモチベーションになる。人数は少なくても、合同チームを組んで、はるばるここまでやってきて、この試合を経験した意味は決して小さくない。

(取材=政 純一郎

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