土壇場で発揮した「チームワーク」・鹿児島南



鹿南サヨナラ勝ち

<第151回九州地区高校野球大会鹿児島県予選:鹿児島南8-7出水>◇20日◇1回戦◇平和リース

 盤から続いたシーソーゲームは、最後に劇的な幕切れが待っていた。

 1点差を追いかける出水は4回表、4番・松﨑優輝(2年)、6番・前田健太朗(1年)の左前適時打で逆転に成功した。

 その裏、鹿児島南は捕逸と2番・大谷陽斗(1年)の左前適時打で再び勝ち越す。5回にも8番・春口然(2年)の中前適時打で点差を広げた。

 中盤6回以降は両者追加点が奪えなかった中、出水が8回表、4番・松﨑の右前2点適時打で同点に追いついた。

 勢いづく出水は9回表、6回以降好リリーフを続けていた1番・有村孔希(1年)が勝ち越し適時打を放つ。2番・船木祐心(1年)の左前適時打、重盗で計3点を勝ち越した。

 勝機は出水に傾いたかと思われたが、その裏、鹿児島南も粘る。二死ながら二三塁と好機を作ると3番・今釜楓(1年)が左中間を破る二塁打を放って1点差とすると、4番・小原瑛斗主将(2年)が中前適時打を放って土壇場で同点に追いついた。

 小原が二盗、三盗を立て続けに決め、最後は相手のエラーで、シーソーゲームに決着をつけた。

 終盤、負けゲームの展開を覆した鹿児島南。川尻信也監督は「こういう成功体験を自信にしてくれたら」と期待する。

 スタメンは1年生が5人。2年生の試合経験、成功体験が少なく、自分に自信が持てない選手が多いのがチームの課題だ。この試合もリードしていた展開を終盤、ミスがきっかけで同点に追いつかれ、3点の勝ち越しを許した。

 完全な劣勢だったが、これを覆したのは「まとまった時のチームワーク」(川尻監督)だ。全員が「ヒットを打つのでなく後ろにつなぐ」(小原主将)意識を徹底。主将がお手本のような打撃で同点に追いつき「一塁より二塁。二塁より三塁」と、より1本で返れる場所へ足で進塁。最後はその勢いが相手のミスを誘った。

 勝って次の試合があることで、課題を克服し、成長するチャンスがある。「投手が9人の野手を使った投球ができるようになることと、ミスをした後をしっかり締めること」(小原主将)がこの試合で見えた次の課題だ。

(取材=政 純一郎

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