「1球にかける情熱の差」・伊集院



内堀投手(神村学園)

 神村学園は1回裏、4番・寶永陸翔(2年)のセンター前タイムリーで先制する。

 4回裏、5番・福田将大(1年)のライト前タイムリーで追加点を挙げるも、続く7番・甲斐田 紘整(2年)のレフト前ヒットでホームを狙うも、伊集院が見事な中継プレーで本塁アウトを取り、追加点を許さなかった。

 直後の5回表、伊集院も二死二塁とチャンスを作り、1番・松下広空(2年)がセンター前ヒットを放つも、こちらも神村学園野手陣の好連携で得点ならず。序盤は両チームの粘り強い守り合いとなった。

 神村学園は6回裏、7番・甲斐田のレフトオーバー二塁打で2点を追加。7回は送りバント悪送球、6番・中島 悠登(2年)のライト前タイムリー、7番・甲斐田のレフト前タイムリーで7点差とし、コールド勝ちを決めた。

 伊集院は8月の南薩地区大会でも神村学園と対戦し、この時は0対6で完封負け。「まずは1点取ること」(前園昌一郎監督)を突破口に雪辱を目指したが、果たせなかった。

 力の差以上に「1球に対する情熱の差」を前園監督は感じたと言う。チャンスで確実にタイムリーが出る勝負強さ、変化球のタイミングで盗塁を仕掛けたり、守備の間を抜くプッシュバントなどのち密さ、ここぞという場面でショートもセカンドも二遊間の深い当たりに食らいついてアウトをとる守備力…。

 試合中、神村学園の小田大介監督は「攻め勝つんじゃない。守り勝つんだぞ!」とベンチから言い続けていたが、まさにその言葉通りの堅守と勝負強さを見せたところに前園監督は「1球に対する情熱」を見た。

 今大会は打線が良いつながりをみせて8強まで勝ち上がったが、神村学園相手には「ここぞという場面で1本が打てなかった」と久田英幸主将(2年)は悔しがる。前園監督は「今大会、色んなチームと試合ができた。この経験を次にどう生かしていくか」を今後の成長のカギに挙げていた。

(文=政 純一郎