無失点・三嶽に試練の8回・池田



勝利した鹿屋中央

 鹿屋中央折尾 凛(1年)、池田・三嶽空(2年)、両先発を中心とした堅い守りで6回まで両者無得点が続いた。

 均衡が破れたのは7回裏、池田は先頭の3番・三嶽がセンター前ヒットを放って口火を切ると、一死一三塁とチャンスを広げ、6番・有馬康平(1年)のライト前タイムリー、7番・坂上照幸(2年)の犠牲フライで2点を先取する。

 直後の8回表、鹿屋中央は3四球で一死満塁とすると6番・吐合航洋(2年)が走者一掃のライトオーバー三塁打で逆転。8番・馬込和輝(2年)のライト前タイムリーでダメ押しの4点目を挙げた。 8、9回とも池田も先頭打者を出して粘りをみせたが、折尾が踏ん張り、2点差を守り切った。

 今大会、エース三嶽は初戦の出水工戦を9回、加治木戦を9回、錦江湾戦を4回、計22イニング連続無失点だった。この試合も7回まで無失点。連続を「29」に伸ばしたが30イニング目で初めて奪われた得点が重い失点になった。

 立ち上がりから再三ピンチを招くも、勝負どころでは球威のある直球が威力を発揮し、鹿屋中央の強力打線がことごとく凡フライを打ち上げて、得点を許さなかった。7回裏は先頭打者で自らのバットで口火を切り、2点を先取。チーム初の4強入りに大きく前進したかと思われた。

 「点を取ってもらって、楽になったし、緊張もしていなかった」と三嶽は8回のマウンドを振り返る。自分では今までと何も変わっている意識はなかったが、相手の雰囲気に「勝っているのに負けているような気持になった」と言う。いつの間にか腕が振れなくなり、ストライクが入らず3四球で満塁。置きにいったところを長打される悪循環を止めることができなかった。

 振り返れば、8月の鹿児島市内大会も4対1とリードしながら最終回に4点を奪われて逆転負けだった。今大会初戦の出水工戦、8回まで快調に投球を続けていながら9回二死から1本打たれてノーヒットノーランを逃した。「勝ち」を意識した時に自分の投球が崩れてしまう。難題だが、これを克服できなければ更なるレベルアップは望めない。「春はシード校。その名に恥じない投球ができるよう技術も気持ちの面も鍛える」と誓っていた。

 「バッテリーは本当によく成長してくれた。終盤、みんなでバッテリーをバックアップできなかったチーム全体の力不足」と福島竜太監督。逆に言えば劣勢に立たされながらすぐさま挽回した鹿屋中央のチーム力にまだまだ学ぶことがあった。新チームからユニホームを一新した池田。「勝ち続けていくための体力、精神力をつけていきたい」と来春以降に向けての課題を見据えていた。

(文=政 純一郎