大手前高松vs石田
藤川将(大手前高松)
豪腕へと羽化しそうな片鱗も。大手前高松の右腕、藤川が石田打線を圧倒
大手前高松が三塁打2本の長打を含む14安打を放ち、7回コールド勝ち。投げてはエースの藤川将(3年)が6回までで8三振を奪う力投を披露。石田打線を6安打2点に抑え、3回戦へ駒を進めた。
この試合で5つの盗塁を成功させた大手前高松は序盤から積極的な攻撃が決まり、3回までに大量6点を先取。対する石田は反撃の糸口が掴めないまま5回を終わって散発の3安打。6回に4番の片山洸(3年)のタイムリー二塁打などでようやく2点を返すものの、大手前高松の勢いを止めることは出来なかった。
1回戦の丸亀城西戦では大乱調にも関わらず、最終回に143kmの最速を記録した右腕・藤川は、この試合でランナーを背負う場面になると一段ギアを上げる投球を披露。重いストレートと落差の大きなスライダーを要所で内角へ配し、石田打線を圧倒した。
試合後、大手前高松の山下裕監督は藤川について「1回戦よりはバランスがよく、自分の投球が出来ていた。ただ藤本には今の段階で、小さくまとまったピッチングをして欲しくない。荒削りでもいいから真っ直ぐで勝負できるピッチャーになってもらえれば」。公式戦初のベスト8進出が賭かる次戦、そして夏に向けてエースにさらなる奮起を促した。
(文=和田雅幸)