高松商2年・浅野 翔吾・衝撃の2発も粘りの英明が春の四国大会へ!

8点目となるホームを陥れ雄叫びを上げる英明9番・倉谷歩輝(2年・三塁手)
英明が4年ぶり2回目の大会決勝戦進出、3年ぶり4度目の春季四国地区高等学校野球大会出場。高松商が15年ぶり16回目の大会決勝戦進出と2年ぶり20度目の春季四国地区高等学校野球大会出場をかけた大一番。前半の話題をかっさらったのは、高松商の「2番・右翼手」浅野 翔吾(2年・右投右打・170センチ85キロ・高松市立屋島中出身)だった。
まずは1回裏一死から英明の最速145キロ右腕・石河 大空(3年・右投左打・176センチ80キロ・高松市立古高松中出身)のスライダーを右手一本で左翼ポール際に運んでみせると、5回裏には真ん中のスライダーを左翼芝生席上部に突き刺す3ラン。「力を抜いてボールの力で飛ばすことと、バットを寝かせたフォームに変えてボールの軌道に入ることを意識した」心技体の変革にもたらされた高校通算19・20号は某NPB球団スカウトをして「リストも強い巧くバットの芯に当てている。いいものを見せてもらいました」と驚嘆させるレベルのものだった。
がしかし、グラウンド整備を過ぎると試合の様相は一転する。英明は7回表に相手のミスにも乗じて打者10人・5得点で同点とすると、8回表には併殺崩れで勝ち越し。9回表には一死一・二塁から3番・徳永 光希(2年・二塁手・右投左打・173センチ73キロ・香芝ボーイズ<奈良>出身・2017WBSC U-12ワールドカップ侍ジャパン代表)の中前適時打と4番・池本 生(2年・一塁手・右投左打・177センチ85キロ・高松市立勝賀中出身)の左犠飛で突き放し。高松商の最速139キロ左腕・渡辺 和大(2年・左投左打・176センチ81キロ・香川大学教育学部附属坂出中)にも屈せず4イニングで9点を奪いきる粘りには香川 純平監督も「特に下位打線がよくつないでくれた」と高評価を与えた。
そして英明は投げても2番手左腕・寒川 航希(2年・左投左打・175センチ75キロ・三木町立三木中出身)が自己最速タイの138キロを出しつつ3回を1安打無失点投球。これまではピンチで乱れていた制球も「声をかけながら投げていく」メンタルコントロールで無四球にまとめた。
かくしてライバル・高松商を下し、3年ぶりの四国大会行きを決めた英明。期待の1年生左腕・寿賀 弘都(左投左打・176センチ65キロ・高松リトルシニア出身)も登録可能となる地元開催の大舞台では、「チャレンジャー精神で戦う」(香川監督)先に夏の香川大会本命の座を不動とする収穫を得にいく。
(文=寺下 友徳)