2018年03月29日 香川県営野球場(レクザムスタジアム)

丸亀vs多度津

第71回春季四国地区高等学校野球香川県大会 3回戦
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さすらいの四国探題 寺下友徳

「マジ卍」を乗り越えた最速146キロ右腕・東山 玲士



自己最速146キロをマークした東山玲士(丸亀)

 高校生たちの間で昨今飛び交う驚きの表現「マジ卍」。そして、この一戦を高校生風に簡潔に表現すれば「マジ卍」の連続であった。

 「昨日からコンパクトに振っていく練習をして、朝の練習で『イケるな』と思った」(前川 正勝監督)多度津打線が四国屈指の好右腕である丸亀東山 玲士(3年・右投右打・177センチ77キロ・坂出市立坂出中出身)から11安打6得点を奪ったのが「マジ卍」ならば、9回表時点で2対6。「完全な負け試合」(桑嶋 裕二監督)から5単打を固め打ち、二死二・三塁から3番・小出 直生(3年・一塁手・左投左打・180センチ80キロ・三豊市立詫間中出身)が「投手との勝負を楽しもう」という心境から中前2点打で同点に追い付いた丸亀の粘りも「マジ卍」。

 

 さらに10回表二死走者なしから3連打。最後は8番・大野 遥平(3年・左翼手・右投右打・180センチ80キロ・香川大学教育学部附属坂出中出身)の右前適時打で勝ち越した丸亀の集中力にも「マジ卍」であった。

 そして、何よりも「マジ卍」だったのは、初回に自己最速の146キロをマークしながら失策も2失点に絡み、心折れそうな状況にあってもマウンドを譲らず166球11安打完投した東山 玲士である。「乾燥してボールも指にかからなかったし、ストレートを張られて打たれてしまった」と試合後は反省しきりだったが「高卒プロ入りも見据えている」上で、想定外の出来事が起こる夏の疑似体験を味わえたのは収穫だったといえよう。

 準々決勝は疲労を考慮し登板せず、チームも高松商に敗れたため目標としていた香川県高野連招待試合における大阪桐蔭打線との対戦は果たせなかった東山。ただ、クレバーな考え方を持っている彼らならば、全国で勝つうえで何を夏までに加えるべきかは当然理解しているはず。進路選択と共に、丸亀を5年ぶりの甲子園に導くべく、どんな方程式を練ってくるかにも注目したい。

(文=寺下 友徳

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