山本 翔大選手 (敦賀気比)

山本 翔大

球歴:敦賀気比

都道府県:福井

ポジション:投手

投打:左 / 左

身長:175.0 cm

体重:68.0 kg

学年:卒業

寸評

 身体は二回りぐらい小さいのですが、高校の先輩で巨人のエースに成長した 内海 哲也 にソックリです。少し前に倒れようなフォームで、腕を高い位置から振り下ろして来ます。この選手の良いのは、この独特フォーム故にボールの出所が見難く、それでいて130キロ台の球速をコンスタントに刻んで来る力も兼ね備えているところでしょうか。 (投球内容)  独特のフォームから繰り出されるストレートは、常時120キロ台後半~MAXで130キロ台中盤。2年秋の投手のスピードとしては、合格レベルです。変化球は、主に曲がりながら落ちるカーブのような軌道をたどる110キロ台のスライダーですかね?この球とのコンビネーションで、組み立てています。たまに100キロ前後のスローカーブを使いますが、滅多に投げません。神宮大会では、スクリュー系のボールも見当たらず、非常に球種は限られていました。  気になるのは、球筋が安定せずに非常に制球がアバウトだと言うこと。それはスライダーに限らず、ストレートも含めて高めに浮くことが少なくありません。現状はあくまでもコースに投げ分けるというよりは、ストライクゾーンの枠の中に投げ込んで来るといったものです。  旧チームの頃から公式戦で投げてきた投手なので、マウンド捌きに違和感は感じられません。それだからといって、微妙な出し入れや間を上手く使って相手を翻弄するような投球術は、現時点では身につけているとは言えないでしょう。 (投球フォーム)  足の甲で地面を押しつけられていないので、ボールが高く上吊ってしまいます。また「球持ち」も浅いので、指先の感覚にも優れていません。そういった意味では、将来的にきめ細やかな制球を身につけられるのかは微妙だと思います。  ボールに角度をつけることを重視しているのでしょうが、腕の振り下ろしも無理があって、肩に負担のかかるフォームです。そのため故障には充分注意して、日頃から体の手入れに努めて欲しいと思います。  彼の最大の良さは、ボールの出所が見難い独特のフォームにあります。ただその割に、腕を鋭く触れませんので、ピュッと打者が差し込まれるケースが少ないように思います。また「体重移動」が上手くできていないので、ボールが手元までグッと勢いよく乗って来ません。球の出どころがわかりにくい投手の真骨頂は、腕の振りやボールの勢いにより、ギャップを生むことです。そのことができれば、先輩・内海投手のような三振の取れる投球も期待できるでしょう。
更新日時:2012.01.17

将来の可能性

2012年度の、北信越地区を代表する左腕に数えられそうです。ただ現時点では、来春ドラフト候補として注目される、そんなタイプではないように思えます。まずは、足元を見つめ、制球を安定させて実戦的な投球を身につけたいですね。ただ特徴はある左腕なので、地道に力を伸ばしてゆけば、更に上のレベルでの野球も見えてくると思います。この経験を糧に、選抜までの更なる成長を期待してみたいと思います。
更新日時:2012.01.17

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