片山 楽生選手 (白樺学園-NTT東日本)
寸評
センバツ前からブレイク候補として上がっていた片山楽生(白樺学園)。密かに評価が上がっていた逸材だが、なぜそんな評価が上がっているのか考えていきたい。
まずストレートのスピードは130キロ~130キロ後半と決して速くはない。ただ指先にしっかりと力を伝え回転数の高そうなストレートは空振りが奪える。
また与力を感じるところも魅力だろう。変化球も多彩で、120キロ前半のスライダー、縦スライダー、カットボール、カーブを投げ分け、丁寧なピッチングを打たせて取ることができる。
そして投球フォームもセットポジションから始動し、左足をゆったりと上げていきながら、左足の膝を曲げてバランスよく立つことができている。
その後、左足を遊撃方向へ落としていきながら、踵から着地を行って勢いを与えることができる。軸足にしっかりと体重を乗せることができており、下半身の使い方はうまい。下半身の使い方が良くなったのはコーチからの指摘で、軸足である右足でタメを作り、横移動の時間を長くして、縦振りで投げることを意識した。
その結果、テークバックを取ってからトップを作った時、胸をしっかりと張って縦振りで投げることができている。一連の動作は無駄がなく、伸びのあるストレートを投げることができる。しっかりと体作りをしていけば、140キロ~145キロのストレートを投げる可能性を持っている。
パワフルなスイングも魅力はあるが、現状は投手・片山として推していきたい。ぜひ夏までにパワーアップを遂げて、別人と思わせるピッチングを見せてくれることを期待したい。
更新日時:2020.03.21