第158回 富山第一高等学校 幸山 一大 選手2013年09月09日

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【目次】
[1]振り込んで筋力をつけていく
[2]体格を生かし切れない1年生が真の4番へ
[3]2年生好投手の真っ直ぐだったら打つ自信はあります


体格を生かし切れない1年生が真の4番へ

――高校進学の時に、進路として富山第一高校を選んだのは?

幸山 中学生の頃に黒田監督に声をかけていただきました。いろいろ考えたんですけど、特進クラスがあって、勉強も野球もできるということで、イチコウを選びました。文武両道を目指して入ったんですけど、今は野球一筋ですね(笑)

富山第一高等学校 黒田学監督

黒田学監督(以下、「黒田監督」) 中学生の頃に初めて見たんですけど、第一印象は「体が大きいな」ですね。で、私が見に行ったその試合で、左投手から右方向にものすごい打球を打ったんです。「これはすごい打者になるぞ」と思って、声をかけました。彼は天性のスラッガーです。普通の選手が練習してもどうにもならない「放物線」を描ける。これは才能だと思います。

――入部当初はどんな練習をしてきたんですか?

幸山 1年生の時は下半身ができていなくて、フラフラだったんです。下半身ができていないので、スイングもぶれてくるから(バットに当たる)確率も悪くなる。とにかく走りこんだり、下半身強化に取り組んでいましたね。

黒田監督 実際、入学して見てみると体力がなかったですね。190センチの体をコントロールできていない。そこは中学生だなと思いました。加えて、バットに当たらない(笑)。当たるとすごい打球は行くんですけど、これは少し時間がかかるなと思いました。とにかく下半身を鍛えて足場の筋力を付けさせる練習をさせましたね。

――4番を任されたのはいつからですか?

幸山 1年生で新チームになった秋からですね。プレッシャーは、最初少しありましたけど、今はあんまり意識はしていないです。

黒田監督 昨夏、練習試合で2打席連続で本塁打を打ったことがあって、片鱗(へんりん)を見せてくれました。ただ、ストレートを1、2、3のタイミングで打つことはできても、変化球に対してはもろかった。でも、4番に据えました。体も大きいですしね。それが、昨年11月に健大高崎(群馬)(関連記事:野球部訪問 第99回 高崎健康福祉大学高崎高等学校(群馬))との試合の時に、先方のグラウンドの左中間の一番深いところ、フェンスの奥に防球ネットを超えたところへ満塁本塁打を打ったんです、おそらく130〜140メートルくらい飛んだんじゃないかな。しかも、打った球は変化球。そのあたりから、変化球を打つ感覚がわかってきたんじゃないかな。ある程度、変化球が来るとわかっていれば、軸足で待つことができるようになった。その後、今年の7月の頭くらいからかな。真っ直ぐに対しても、変化球に対しても体が自然と反応できるようになった。県予選の時は、特に状態が良かったですね。甲子園に入って少し状態を落として、強引になってしまうところがありましたが、いいところで打ってくれましたし。


――甲子園では4番らしい働きが印象的でした。

幸山 そうですね。チャンスで打てたのはよかったですね。

――勝負強さだけでなく、場面に応じてチャンスも生み出しました。

幸山 甲子園では延岡学園戦(2013年08月19日)ですね。でも県予選は、返すほうじゃなくてわりとチャンスメークすることのほうが多かったんですよ。つなぐ意識ですね。でも甲子園の時は、「決めてやろう」と意識して立った打席もありました。

――延岡学園との試合では悔しい場面もありました。

幸山 そうですね。一度逆転して、二死、一、三塁で、もう1点取れていればという思いはあります。結果、三振だったので。あの場面でもう1点とっていたらという思いはあります。あの場面で1本でないと本当の4番じゃないと思います。悔しいですね。でもあの場面で打てなかったのは、来年までの宿題と思うようにしています。

――あえて自分で責任を背負い込む?

幸山 2年生で試合に出ていたのは3人。今、富山県中の2年生で夏の甲子園を経験しているのは自分たちだけなので、それを他の2年生や下級生に伝えていくことは、責任だと思います。引っ張っていかなきゃいけないという思いがあります。

――やはり、甲子園での経験値は大きい?

幸山 やっぱり大きな舞台でできるというのはいい経験です。あの人数(観客)の中でプレーすることはなかなか無いので、すごく幸せなことですし。


――甲子園で対戦した投手の中で印象に残った投手は誰ですか?

幸山 みんないい投手でした。真っ直ぐ1つとっても、球の質自体が全然違います。そしてピンチになればなるほど、気迫のこもった球が来る。同じスピードでも威力があるように見えますね。

――自信も付きましたか?

幸山 そうですね。いろんなチームのエースと対戦できて、真っ直ぐを打てたことは自信になったんですけど、逆に課題も見えてきて。やはり変化球への対応というのが課題だと明確に見えたんで。収穫はたくさんありましたね。

――変化球への対応は具体的にどんなところが課題だと感じているのですか?

幸山 自分はインサイドが割と得意なんです。そこに来たボールは速いボールでも変化球でも打てるという自信があるんですが、アウトコース主体に切り替えられると、どうしても苦しくなってしまうという部分がありますね。

――例えばスライダーの出し入れとか?

幸山 そうですね。見極めとか、ミート力だったり。自分の中での課題は山ほどあるので。

――課題を克服すべく、この冬〜春にかけてどんな練習をしていきたいですか?

幸山 下半身と体幹の強化、アウトコースをもっと打てるようにならないとですね。

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プロフィール

幸山 一大(こうやま・かずひろ)
幸山 一大(こうやま・かずひろ)
  • 所属:富山第一高校
  • 学年:2年
  • ポジション:左翼手
  • タイプ:右投右打
  • 身長体重:191センチ/88キロ
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