第129回 北海道日本ハムファイターズ 稲葉篤紀選手(前編)2013年02月14日

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【目次】
[1]稲葉篤紀選手の高校時代
[2]稲葉篤紀選手の打撃理論1:タイミングの取り方
[3]稲葉篤紀選手の打撃理論2:縦振りと横振りのお話
[4]稲葉篤紀選手の打撃理論3:インコース打ちのポイントとは?/全力疾走の意義

稲葉篤紀選手の打撃理論1:タイミングの取り方

――技術的なことですけれども、打つことで、高校生にこれはちゃんと守ってほしいという大事なことは?

稲葉 今の高校生は、バッティングで革手(革の手袋)とかをつける時代になっているじゃないですか。素手で打つ大事さというのを僕はもっと知ってもらいたいなと。素手の感覚。素手で打ったら当然手がボロボロになるし、皮がベロベロめくれて打てないですけれども、その中で覚えていくということもたくさんあるので。それは革手をつけたほうが断然力は入りますし、打球にも力が伝わるんですけれども、結局道具でやってしまうというか。例えば昔で言ったら木で打たされたときも当然ありますよね。そのときに、痛くないように芯に当てる方法とか自分で考えながらやったんです。素手でそういう痛い思いをして打つということも、僕は大事なんじゃないかなと思います。

「基本は軸足に体重をしっかり載せること」

――選手を取材しますと、ステップ、要するにタイミングを皆さん重視している。

稲葉 言ったらタイミングとポイントですね。 

――そうですね。要するにポンと出さないということを皆さんおっしゃる。試合のときはだいたい下ばかり見ているんです。どこで始動するのか、ピッチャーとバッターの足を見てどのタイミングで足を上げるのかなとか。始動は人によって全然違うんですけれども。打てる人というのはだいたいゆったりとステップを出しています。

稲葉 ステップは見ますね。

――選手によっては、下はあまり関係ないという感じでポンとステップしちゃう人がいますね。ポーンと出さない人もいて、どっちがいいのかなと。

稲葉 長く見るということに関しては、軸足にしっかり体重を乗せて、ゆっくり足を下ろしていくほうが当然間ができるんです。でもバッターはピッチャーに合わせなければいけないので、例えばクイックで投げられるときもあるし、タイミングが合わない中でもバッターは合わせなければいけないので、そこは難しいところなんですけれども、基本はしっかりと軸足に乗せて、早めに軸足に乗せて。王さんなんかは特にそうですね。一回足を上げてそこで一回止まる形にしてそこから始動していくという、その間というものがあったほうが、よりピッチャーの球を長く見れるし、変化球にも対応がしやすくなると僕は思います。

――それは大事なことですね。以前、立浪さんが北谷でティーバッティングをやっているのを見たときに、球出しを遅らせるようにしているんです。ポンと投げない。タイミングを狂わされてもこらえて前に行きっ放しにならないというティーバッティングをずっとやっていて。誰がそんなことをやらせたんですかと聞いたら、落合さんが中日にいたときにそういう練習を広めようとしたらしいですけれども、結局誰もちゃんとできなくて、立浪さんだけが受け継いだらしいです。シーズン中も試合前のバッティング練習でやっていました。立浪さんは、『バッティングで大切なことは、タイミングがすべてですね』と言っているんです。そういう考えの人もいるんだなあと感じました。

稲葉 そうですね。僕も要はタイミングだと思います。タイミングとポイントですね。タイミングを合わせていかに自分のポイントまで引きつけて打つかということが一番大事じゃないかなと思いますけどね。

【次のページ】 稲葉篤紀選手の打撃理論2:縦振りと横振りのお話

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プロフィール

稲葉 篤紀
稲葉 篤紀 (いなば・あつのり)
  • 北海道日本ハムファイターズ
  • 中京高、法政大
  • ポジション:外野手(コーチ兼任)
  • 身長体重:185cm・94kg
  • タイプ:左投左打
  • 1994年、ドラフト3位指名でヤクルトスワローズ入団。2005年より北海道日本ハムファイターズに移籍。2013年からコーチ兼任となる。
  • タイトル
    首位打者:1回 (2007年)
    最多安打:1回 (2007年)
  • 表彰
    ベストナイン:5回 (外野手部門:2001年、2006年 - 2009年)
    ゴールデングラブ賞:5回 (外野手部門:2006年 - 2009年 一塁手部門:2012年)
    月間MVP:5回 (2006年7月、2007年9月、2009年5月、2011年7月、2012年4月)ほか
  • 上記データは掲載時のものとなります。
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