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第112回 株式会社アシックス 高橋 規夫 さん2012年11月09日
2012年11月上旬に野球界に進出したASICS BASEBALL。「限界のもう一歩先へ」を企画コンセプトに、軽さとフィット性にこだわった樹脂底のスパイクシューズ(SPEED TECH QT2)の企画・開発に携わった高橋 規夫さんに軽量化スパイク作りの原点となったイチロー選手とのやり取り、スパイクに対する熱い思いを語っていただきました。
【目次】
[1]「限界のもう一歩先へ」イチロー選手とのスパイクシューズ作り
[2]軽量感と耐久性を実現するまでの道のり
「限界のもう一歩先へ」イチロー選手とのスパイクシューズ作り

株式会社アシックス 高橋 規夫さん
――スパイク作りにかかわって何年になりますか?
高橋 規夫さん(以下「高橋」) 去年の4月からやらせてもらいまして、丸1年半になります。
――前からスパイク作りに関わりたいと思いはありましたでしょうか?
高橋 私は以前までスポーツ用品店の営業担当をやらせてもらっていました。その時に思ったのは、自分で営業をしながらも、プロ野球選手が履いているアシックスのスパイク作りに興味が抱いておりました。今の仕事につけたことはありがたいと思っております。
――スパイク軽量化・耐久性という流れになってきたのはいつごろからでしょうか?
高橋 アシックスは元々、イチロー選手がオリックスにいた時からアシックスのスパイクをはいてもらっているんですけど、イチロー選手は軽さに拘っておりまして、特にメジャーに移籍してから軽さを追求してきました。我々もイチロー選手のニーズに応えられるように軽量化にこだわってきました。アシックスのスパイクはイチロー選手によって作られたものだと思っています。
――イチロー選手の要望はとてもハイレベルなものなのでしょうか?
高橋 いやシンプルです。「かっこよさ」と「軽量」というのを毎年言われまして、我々がイチロー選手のもとへスパイクを4パターンから5パターンぐらい用意をして、プレゼンしに行きました。
――イチロー選手の下へ持っていくのはとても緊張いたしますよね…。
高橋 本当にそうですね!小学校の頃からイチロー選手はあこがれの存在でしたから本当に緊張しました。
――イチロー選手はこのスパイクは良い!といってくれるのですか?
高橋 その場では言われないです。スパイクを履くのは2月の春季キャンプからになります。そこで履いてもらって、イチロー選手がどう言われるかが、こちらとしてはとても重要なことですね。
――これで良いと言われた時はほっとしますね。
高橋 そうですね。ただイチロー選手との関係の中で、これは駄目だといわれたことはなく、信頼関係で成り立っていると思います。

- 高橋 規夫 (たかはし・のりお)
- アシックスジャパン本部 ベースボール事業部
シューズ・EQ企画開発生産部
グラブ・シューズチーム
主査 - 上記データは掲載時のものとなります。
- アシックスジャパン本部 ベースボール事業部