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第66回 千葉ロッテマリーンズ 唐川侑己選手2011年06月07日
キレと伸びのある真っ直ぐを磨くコツ
――唐川投手は、高校時代から伸びのあるストレートで打者を抑えていましたが、その球を磨くために意識していた点はどんなことですか?
「唐」 僕が一番意識したのは、キャッチャーの奥に投げるつもりで投球すること。これは高校に入学してすぐ先輩から教わりました。イメージとしては、ダッシュと一緒で、50メートル走る時も、60メートル走るつもりで走れって言われるじゃないですか。それは、ゴールの時に力を緩めないようにするためなんですけど、ピッチングでも同じイメージです。距離は18.44でも、それより先に強い球を投げる。キャッチャーを突き破っていくような感じで投げていましたね。
――他にも、球の伸びやキレを増すために、取り入れていたトレーニングはありますか?
「唐」 リリースポイントを結構“前に”っていうイメージで僕は投げています。よりバッターの近くで離す感覚で。それには、下半身の力や柔軟性も大事になってくるので、股関節がよく動くトレーニングメニューなど結構やりましたね。
あとは股関節や肩甲骨でも、柔軟性を高めるストレッチを行ったり、とにかく練習ではたくさん動かすようにしていました。こういったトレーニングによって、体重移動の時間が長くなったんで、よりリリースポイントの位置を前にすることが出来るようになりました。
――プロに入ってからも、さらにレベルアップするためにどのようなことを考えて投げているのですか?
「唐」 高校の時は真っ直ぐで押すっていう感じだったんですけど、今は他の球種を使って真っ直ぐをより生かすようにするとか、少しずつスタイルが変わってきています。でも、根本の部分は変わってないですね。僕は、球は速くはないんで、数字的なスピードは出ないけど、球のキレや、リリースポイントをより前でっていうところで球を速くみせることは出来ると考えています。
――キレと伸びのある球を投げるために、グラブ選びにもこだわりはありますか?
「唐」 高校の時からグラブはミズノを使っていたので、プロに入ってからもその流れでミズノのグラブを使い始めたんですが、ミズノプロの新しいジャンルの「グローバルエリート」というグラブが出来てからは、それを使っています。グローバルエリートを選んだ理由としては、軽量感を重視して開発されたグラブだったからですね。自分はなるべくグラブは軽めのものを選ぶようにしているんです。グラブっていうのは、自分の体を操作する中に位置するものなので、自分にとって邪魔にならずに扱いやすいほうがいいんですよね。ピッチャーって結局はバランスが大事だと思うので、そういった意味で、今はいいグラブを選んで使えていると思いますね。

- 唐川侑己
- 生年月日:1989年07月05日
- 出身地:千葉県成田市
- 成田高等学校-千葉ロッテマリーンズ
- 08年ドラフト会議にて、千葉ロッテマリーンズ、広島東洋カープから1巡目指定を受け、抽選で交渉権を得た千葉ロッテマリーンズに入団。
平成生まれのプロ野球選手の勝利投手第一号をはじめとして、鋭いスライダーを持ち味にますます活躍を続けている。