Interview

明治大学 荒木 郁也選手

2010.08.03

第52回 明治大学 荒木 郁也選手2010年08月05日


明治大学 荒木 郁也選手 | 高校野球ドットコム

第92回甲子園大会記念企画!!~甲子園を沸かせたヒーロー達~
第52回の独占インタビューは、明治大学、荒木 郁也選手です。

高校時代は日大三にて2年夏に甲子園出場し、8強入り達成。その翌年は西東京大会にて早稲田実と激戦の末、おしくも準優勝。その後も明治大学野球部にて活躍を続け、今夏の世界大学野球選手権に出場される荒木選手に、日大三時代から現在に至るまで、そして今後の展望についてお伺いしてきました。


“打撃の日大三” 全国5指に入る強化練とは

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スタッフ(以下「ス」):荒木さんが日大三に決めたきっかけは何だったんですか?

荒木郁也選手(以下「荒」):結構年齢が離れている先輩がいるんですけど、その先輩が三高に入っていたからからです。それがきっかけで日大三高という学校に興味を持ったことがきっかけです。

「ス」日大三高にはどうゆうイメージを持っていましたか?

「荒」:学校があるときはだいたい四時間位の練習時間でした。日大三の練習名物と言えば、”冬の強化練習”です。毎年恒例で年末にあるんですけど、朝5時半から夕方6時までぶっとおしでやるのが二週間続く強化練習のことです。あれは一言でいえば、”イジメ”ですよ(笑)。

早朝に起きてランニングした後に食事をとり練習に移る。ノック、そしてひたすらバッティング。あれは本当にキツすぎて最終日に練習が終わった時にはみんな泣きます。自分も辛すぎて泣きましたよ(笑)。この練習は全国でも5本の指に入るくらいキツい練習らしいです。

「ス」:打撃の日大三。やはりバッティングに関しては自信がつきましたか?

「荒」:そうですね。自分自身、日大三に入るまでは打つのがあまり好きじゃなかったんです。走ることは元々好きだったので、どっちかというと守る方を得意としてました。けど日大三に入って、ティーバッティングを連続で倒れるまでやったり、冬にはマスコットバットという重いバットでふりつづけて力をつけたりするような練習をこなしてからは、そのバッティング練習をしてきたおかげで、いつの間にかバッティングに自信がついておもしろくなっていました。

「ス」:得意分野が変わるってすごいですね!
守備にこだわりはありましたか?

「荒」:グラブなんかは軽い方がハンドリングがしやすくいいと思います。
ただ今はやはりバッティングとか、走塁の意識が高いですね。


高校野球の魅力、大学野球の魅力

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「ス」:卒業後も高校に行ったりしますか?

「荒」:はい。その強化練習は多くのOBが最終日は見に行くんですよ。一緒に走ったりして彼らのゴールを見守るんです。卒業してからは毎年その最終日に母校を訪れています。

「ス」:やはり高校と大学の練習は違いますか?

「荒」:練習量は比になりませんね。一般的に高校は監督があれやれこれやれと指導しますが、大学は結構自由。環境が違くなるのはもちろんですが、自分が入学してからは三高でしめつけがあったぶん、大学の練習が緩く感じましたね。自分自身がちゃんとしなきゃ四年間だめになると思いました。

「ス」:大学一年目は出場経験がなかったのですが。

「荒」:明治大学は全国から甲子園にでてるような選手が集まるので、自分がこの中でやっていけるか不安でしたが、自分なりにコツコツとやってきた結果が二年の春にでたんだと思います。(大学二年からベンチ入り、初ベストナイン獲得)三高でやってきたことは全て今に生きていると思いますね。

「ス」日大三は施設も素晴らしいですよね。

「荒」:はい。施設の点では本当に有利だったなって思います。明治も施設では恵まれてるなって思います。ただたまに幽霊がでるという噂があるらしいですけど…(笑)。

「ス」:今ちょうど予選がありますが、やはり母校の試合結果は気になりますか?

「荒」:もちろんです。ちゃんと試合はチェックしていますよ。

「ス」:荒木さんが高校三年の夏、斎藤佑樹擁する早稲田実を前に決勝戦でサヨナラ負けを喫して甲子園出場を逃してしまいましたね。

「荒」:…ハンカチですね(笑)。正直、夏で負けた時、野球を辞めようかと思いました。本当にショックで二週間ほど何も出来なかったんです。ガチで野球をやるという気持ちになれなくて、自分の中の糸が切れてしまった感じ。大学行って草野球でもして楽しく野球やろうかなって。けど小倉監督にこのことを相談をしたところ、それでいいのかと言われ何日か落ち着いて考え直したところ、やっぱり自分は野球が好きって結論しかでなかったので、ちょうど明治大学からお話があり、大学で続けてみようと決意しました。

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「ス」:高校野球と大学野球、双方の魅力とはなんですか?

「荒」:高校野球は一発勝負だから負けたらそこで終わりじゃないですか。それはそれでまた魅力だと思います。大学野球は勝ち点制なので負けても修正がきく。それに高校とは違い、大学では木のバットを使うので、よりプロに近いという点で私的には楽しいと思ってます。

「ス」:大学に入って良かったなと思う点はありますか?

「荒」:やはり、大学では特に礼儀や私生活について厳しく言われるのでそういう環境の中で4年間過ごしてきたので人間的に成長できたと思う点ですね。

「ス」:一方で卒業後、プロの道は考えていなかったのですか?

「荒」:その時は自分はそこまでの選手だと思わなかったので。けど大学二年から試合に出さしてもらってからはプロに行きたいという気持ちと自信が自然とわきましたね。もちろん今年、プロ志願届けをだすことを決めています。

「ス」:ついに残るは、大学四年の秋のリーグ戦。何か成し遂げたいことはありますか?

「荒」:特に数字ではないんですが、盗塁に関しては誰にも負けたくないのでとりあえずリーグで盗塁数は一番。また、今バッティングに自信がついた一方で守備に改善点がいくらかあるのでそれを練習して克服して最後のリーグ戦に臨みたいと思っています。

そして後輩たちに自分がいてよかったと思えるような選手になって明治大学を卒業していきたいと思っています。


球児へのメッセージ

「ス」:夏の大会を終え、大学で野球を続けようとしている球児と新チームを迎える球児に今伝えたいことは?

「荒」:夏が終わって心にも生活にも余裕がでてきて緩くなっちゃうと思うけれど、大学入学するまでの時間はとても大切だから、改善したいとことかをどう修正しようかとか考えながら練習に臨むといいと思う。

しっかりと休みながらも、生活にメリハリをつけて、1日でも多く野球をすること。自分も大学入るまでは、自宅から通いながらも高校での練習に混じりながら練習していました。

新チームになってからは、基本練習が多くなると思うけど、基本には間違いはないので気を抜かずに基本をしっかりやって欲しいですね。

「ス」:ありがとうございました。

[:addclips]

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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