身長186センチ、体重90キロ、屈強な体格から長打を連発する九州の大型スラッガー・古川 雄大外野手(佐伯鶴城)。高校通算21本塁打の長打力を誇り、また遠投110メートル、50メートル走は6.0秒と身体能力は抜群。俊足を活かして果敢に次の塁を狙う走塁も目を引き、その底知れぬ能力の高さから「ギータ2世」の呼び声もある。

 古川自身も「ずっと目標にしてきたのは福岡ソフトバンクホークスの柳田選手」と憧れを口にし、10月20日のドラフト会議での指名を心待ちにしているが、そんな古川にはこの春大きな課題が突きつけられた。

マークが厳しくなり最終学年で失速


 中学時代には40校近いスカウトから声がかかり、佐伯鶴城でも入学直後から試合への出場機会をつかんだ古川。持ち前のパワーに加え実戦力も身につけ、本塁打は1年生で8本、2年生では11本と着実に成長を見せていたが、3年生になるとその打棒は鳴りを潜めるようになった。

「3年生になるとマークが厳しくなり、攻め方が大きく変わりました。2年秋頃から県内では注目されるようになって、厳しいコースや苦手なコースを突かれることが多くなったんです。低めの変化球やインコース高めのストレートを打たされ、凡打や空振りが多くなり、結局3年生では本塁打は2本しか打てませんでした」

 古川が初めてプロを意識したのは、高校2年生の秋だという。プロ野球のスカウトが球場へ視察にきていたと聞かされ、ぼんやりとした夢が明確な目標へと変わった。

 だが、プロ注目の噂は瞬時に大分県内に広まり、一冬の間に各校は対策を練ってきたのだ。インコース攻めや外角低めの変化球を振らされることが多くなり、古川は打撃フォームを崩した。春以降、本塁打数が減ったことにとても苦しんだが、その一方で渡邉監督は最終学年になって技術は確実に上がったと断言する。

「最終学年でホームランは減り、結果的に最後の夏も準決勝で負けましたが、彼の技術は確実に上がったと思います。本人の感覚とは違い、打撃技術はプロのスカウトからも成長を褒めていただいており、4月まで育成と言われた古川が、夏の大会には上位候補まで評価が上がったのは、プロに行くために試行錯誤して身に着けた最高のパフォーマンスだったと思います。むしろスカウトの方からは春以降、とてつもなく苦しんで成長した姿があったと評価してもらいました」

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