2022年8月22日、神奈川県の横浜スタジアムで開幕する第39回全日本少年軟式野球大会。各ブロック大会の代表となったチームが集う、まさに中学軟式最高峰の戦いだが、創部2年半足らずで初出場をつかんだ聖心ウルスラ学園聡明中学校(宮崎)には注目の大型右腕がいる。

 エース・森 陽樹投手(3年)は、187センチの長身から最速143キロの速球を投げ込む本格派右腕。しなやかなフォームから威力抜群の球を投げ込み、変化球もカーブ、カットボール、スライダーと多彩。体重は76キロと、まだまだ成長の余地も残している。初の全国の舞台でも「持ち味を発揮したい」と強い意気込みを見せる。

 小学生時代から、宮崎県内では名の知れた存在だったという。小学校6年生にして身長はすでに170センチ近くあり、少年野球チーム東海東少年野球では全国大会も経験。「うちに来てほしかった」と溢す県内のボーイズ、シニアの関係者も実際にいたほどで、その成長にも注目が集まっていた。

 そんな森が聖心ウルスラ学園聡明中への進学を決めたのは、中学軟式出身の憧れの存在がいたためだ。

「高知中だった森木 大智投手(高知高~阪神)に憧れていました。軟式で150キロを出したのを見て、僕も軟式野球で勝負をしたいと思いました」

 立ち上がったばかりのチームに入学、入部したことで、最初の1年間は野球以外の苦労も多かった。先輩も文化も何もないため、最初は練習を行うだけでも一苦労。当然、試合でも負けてばかりで、気持ちが折れそうになることもあったというが、指導スタッフの熱心な指導や恵まれた環境が心の支えとなった。

「創部したばかりの難しさはもちろんありました。でも石田 敏英先生(元聖心ウルスラ学園高野球部長・監督)や小泉裕之監督の指導や、聖心ウルスラ学園高校からトレーニング器具をいただいたりなどして、充実した環境の中で練習ができたと思っています」

 入学後から順調に成長を重ねた森は、2年秋には球速は130キロ後半にまで達し、冬場の下半身のトレーニングでさらにパワーアップ。6月の宮崎県大会では自己最速の143キロを記録し、全国大会への出場を懸けた7月の九州大会では、最速141キロを計測して完封勝利の活躍。少しずつではあるが、憧れの存在の背中が見えるようになってきた。

 22日に開幕を迎える第39回全日本少年軟式野球大会でも、森は持てる力を最大限に発揮したいと意気込む。

「調子は今のところ問題なくきています。中学校最後の大会になるので、全国の舞台でも自分の持ち味を貫いて、絶対にチームを勝利に導くピッチングをします」

 学校として初となる全国の舞台で、どんな投球を見せるのか注目だ。

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