目次

[1]挫折からの大改造
[2]達から借りた「あるもの」で自信復活

達から借りた「あるもの」で自信復活



南澤佑音(天理)

「打者有利のカウントでも、変化球でカウントを取れることが楽に投げられるきっかけになりました」とスリークォーター転向後の変化を語る南澤。今では、「逆に上に変えるのが怖いくらいです」と話すほど、スリークォーターでの投球に手応えを感じている。

 南澤のスリークォーター適性は数字にも表れていた。達が使用しているラプソードを借りてストレートの回転数を計測した際にオーバースローでは1800~2000回転だったのが、スリークォーターに変えてから2100~2300回転に上がっていたという。

 スリークォーターの方が向いていると数字にも表れたことで、確固たる自信がついた。昨年に達がラプソードを使用していることはメディアでも話題になったが、後輩の成長を手助けすることにもつながっていた。南澤にとって達は尊敬する存在であり、憧れでもある。

「知識も凄いですし、やっぱり練習の取り組み方や技術面が凄いので、憧れの存在です」

 昨年の達のように、センバツではエースとして大車輪の活躍を目指している。秋の段階では、「応急処置くらいだった」というスリークォーターの精度の向上に現在は力を入れ、「球の質、キレというのをもっと求めてやっていきたいと思います」と秋以上の投球ができるように準備を進めている。

「今は打たせて取る投球ですけど、もっとキレや伸びを求めて、将来は腕を少し下げながらでも多く三振を取れるような投手」というのが目指している投手像。センバツではそこにどこまで近づいているだろうか。

 出場が確実な今年のセンバツでは、不本意な投球に終わった昨年のリベンジを誓っている。

「去年のセンバツで1イニングでしたけど、ああいう投球になってしまったので、借りを返しに行くじゃないですけど、次は自分が投げてチームに貢献できるようにチームのことを思ってやっていきたいです」

 緊張したまま終わった初めての甲子園から1年。今度は頼れるエースとして聖地に戻ってくる。成長の証を大舞台でいかんなく見せつけてほしい。

(記事:馬場 遼)

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