目次

[1]挫折からの大改造
[2]達から借りた「あるもの」で自信復活

 日本ハムからドラフト1位指名された達 孝太投手(3年)の後継者として天理のエースを務めている南澤 佑音投手(2年)。スリークォーターからキレのある球を投げる本格派右腕で、昨秋の近畿大会では1回戦と準々決勝で完投勝利を挙げている。今春のセンバツ出場を確実にした立役者の1人であるが、そこに至るまでには様々な葛藤や試行錯誤があった。昨年秋を振り返り、センバツへの思いを聞いた。


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挫折からの大改造


 新チームの秋季大会で、南澤に試練が訪れる。勝てば近畿大会出場が決まる奈良大会準決勝の高田商戦で打ち込まれ、チームは9対13で敗戦。「打たれてチームが負けてしまったので、頭が真っ白になった時もあった」と振り返るが、これが自身の投球を変えるきっかけになる。

 この試合が終わった後、中村 良二監督から投げ方をスリークォーターに戻すことを提案された。元々はスリークォーターで投げていたのだが、高校入学後は達に対する憧れからオーバースローに変えていた。だが、オーバースローでは南澤の良さは出ていなかったと中村監督は見ていた。

「ストレートは130キロ台後半が出るのにボールの強さがないから、打ち返されるし、スライダーやカーブのストライク率が低い分、カウントを悪くしてのストレートを狙い打ちされていたんです」

「何かを変えないといけないと思っていた」という南澤は監督からの提案を受け入れ、スリークォーターに再転向。準決勝の6日後に行われた3位決定戦の奈良北戦では急造のスリークォーターながら8回3失点(自責点2)とまずまずの投球を見せ、チームを近畿大会出場に導いた。

 さらに近畿大会でも快投を連発する。1回戦の滋賀学園(滋賀)戦は延長10回2失点、準々決勝の市立和歌山(和歌山)戦は9回1失点でそれぞれ完投勝利。準決勝の大阪桐蔭(大阪)では打ち込まれたが、4強まで勝ち進んだことで、翌春のセンバツ出場を確実にした。

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